第百四十五話 スターダスト=メモリー
[2/11]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
スがそれに頷く。
「その通りです。ですから」
「負けるわけにはいかん!」
ノイエ=ジールが前に出る。
「何があろうと!」
「ガトー」
そんな彼にケリィが声をかけてきた。彼はヴァルヴァロに乗っている。
「この戦いに勝てばな」
「貴殿はどうするのだ?」
「いや、月に住みたいと思ってな」
「月にか」
「ああ、そこでゆっくりと過ごしたい」
彼はそう語る。
「これまでの戦いを忘れてな」
「そうか」
ガトーは彼の言葉を聞いて肯定も否定もせず応えるだけであった。あえて何も言わなかった。
「それも人の道か」
「貴官は違うか」
「私には一つしかない」
彼は言う。
「この道しかな」
「そうだな、貴官は」
「うむ、ではな」
目の前に迫って来たロンド=ベルに向かう。戦いがはじまった。
ガトーのところにはコウのデンドロビウムが迫る。巨体からは想像も出来ない機動力で。
「ガトー、まだ御前は!」
「言った筈だコウ=ウラキ!」
ガトーは彼に返す。
「私は義によって生きている!義の為ならば!」
「まだジオンの大義を!」
「他に何があるというのだ!」
ミサイルを放ちながら言葉を返す。
「ジオンの大義こそが全てだ!」
「それにより多くの人間が死んでもか!」
「それでもだ!」
ガトーにはやはり迷いがなかった。
「私は突き進む!止めたければ!」
「なら俺は!」
そのガトーに叫ぶ。
「御前を止めて、そして多くの人を守ってやる!」
「それが答えだというのだな!」
「その通りだ!」
コウももう迷いはなかった。
「だからこそ!行くぞ!」
「来い!」
ノイエ=ジールもまたその巨体から想像できない機動力を発揮する。今二人はその巨大な兵器を操り死闘を展開していたのであった。
チャックはカリウスと戦っている。そしてバニングはシーマと戦っていた。
「いいか!」
バニングは戦いながら自身の正体に指示を出す。
「ヴァルヴァロは素早い!逃がさないように取り囲め!」
「了解!」
「わかってますってな!」
ベイトとモンシアが彼に応える。アデルは二人のフォローに回っている。
「三機なら!」
そう言いながらビームを放つ。他の二人もそれに続く。
「三機がかりか。これは辛いか」
「さかしいねえ」
シーマはバニングと戦いながら述べる。
「これだけの動きを見せるなんて」
「シーマ、御前もいるのか」
「当然だろ?あたしもね、戦うことでしか生きられないんだよ」
それがシーマ=ガラハウという女だった。それは変わりはしない。
「けれどね。何処までも生きてやるさ」
「何処までもか」
「そうさ、何があってもね」
剣呑な声で述べる。
「だからここでも」
バニングに攻撃を浴びせる。彼はGP−01を的確に操りそれをかわす。
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ