第百四十四話 グレミーの胎動
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るだろう！」
「わかりました、ヤマダさん」
「くうううううううっ！」
「相変わらず遊ばれてるな、旦那も」
「まあいつものことだな」
サブロウタとナガレはそう言い合う。そんな話をしている間も戦いは続く。
戦い自体はロンド＝ベル有利に進む程なく終わろうとしていた。ハマーンは速やかに撤退を決意した。しかしここで不自然な動きを行うのであった。
「アクシズには戻るな」
「どういうことですか！？」
部下達がそれに問う。
「いいのだ。複数の軍事基地にそれぞれ戻れ」
「はあ」
「アクシズには戻らぬ。よいな」
「わかりました。それでは」
ネオ＝ジオンは撤退する。しかし彼等はハマーンの言葉通りアクシズには戻らないのであった。
ロンド＝ベルはそれは知らない。その彼等のところに報告が入った。それはアデナウヤーからであった。
「戦いには勝ったようだね」
「はい、今しがた」
グローバルがそれに応える。
「それは何よりだ。では一つ頼みたいことがある」
「何でしょうか」
「月面に向かって欲しいのだ」
「月面ですか」
「そうだ、そこにネオ＝ジオンの艦隊が向かっている」
彼は述べた。
「彼等の迎撃に向かって欲しいのだ。いいか」
「目的は何でしょうか」
「おそらくマスドライバーだ」
「あれをですか」
「それを使って地球を攻撃するつもりのようだ。コロニー落としと同じくな」
「月の部隊はどうなっているのですか？」
「今ティターンズと戦闘中だ」
アデナウヤーは言う。
「申し訳ないがそこまで手が回らない。だから頼むんだ」
「わかりました。それでは」
グローバルはそれを受けることにした。
「すぐに向かいます」
「うん、頼むよ」
そう伝えてアデナウヤーは姿を消した。ロンド＝ベルは休む間もなく次の戦いに向かうことになった。
「今度は月かよ！」
「お餅くれ、お餅！」
「もう食ってる」
オルガ達はラーディッシュの格納庫で騒いでいた。本当に餅を食べている。
「全く。君達は」
ナタルは怒った顔で三人に正対していた。そうして彼等を叱っていた。
「戦闘に行くのだぞ。それなのにその言葉は何だ」
「まあいいじゃねえか。やることやりに行くんだしよ」
「そういうこと」
「餅食うか？」
だが三人はそんなことは聞いていない。
「いらん。そもそもだ」
ナタルの説教は続く。
「君達は連邦軍の士官として」
「堅いこと言うなって」
「何だよ、おばさん」
「皺が目立つ」
「おば・・・・・・皺・・・・・・」
ナタルにとっては禁句だった。怒りが頂点に達した。
「私はまだ二十五だ！そもそも皺も！」
「何か凄いことになってるな」
コウはナタル達のやり取りを見て呟いていた。
「というかバジルール少佐って歳のわりにしっかりしてるよな」
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