第百四十話 人の見た夢
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深く入り込んでいます」
ラクスは言う。
「そして決して見つかることはありません」
「決してですか」
「私が見つけ出したのです」
シュウがここで出て来た。
「シュウ、御前がか」
「はい。探し出すのには随分苦労しました」
彼は言う。
「ですがこれにより大きなことがわかりました」
「血のバレンタインがありましたね」
「ええ」
ロンド=ベルの面々はそれに答える。彼等がプラントを守ろうとしたのだからはっきりと覚えている。
「あの時ブルーコスモスの過激派が核を放ち起こった悲劇でした」
「はい、それは覚えています」
ブライトが答える。
「それにより連邦とプラントの戦いがはじまったことを」
「あの時ザフト軍は守りに穴がありました」
ラクスはまた言う。
「それにより起こったのですが実はそれは意図的なものだったのです」
「意図的!?」
「そうです。そしてその時の指揮官は」
「ラウ=ル=クルーゼだ」
バルトフェルドが言ってきた。
「あの男がザルクの首魁なんだ」
「まさか」
「いえ、その通りよ」
タリアがここで言う。
「彼をこのままにしておくと大変なことになるわ。だから」
「既に彼等は動いています」
ラクスが語る。
「ですから今は彼等を討ちに」
「そうですな。では」
大河が決断を下した。
「次はザルクを倒す、いいな」
「了解」
レクイエムを撃破してすぐに彼等は次の戦いに向かった。それはプラントとの最後の戦いのはじまりでもあった。また一つ戦いが終わろうとしていた。
人の見た夢完
2007・2・2
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