第八話 幼児期G
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後にしている。
だが、どうやら今日の俺のお昼寝はここまでのようだ。まぁさすがにあれからすぐ、2度寝する勇気もないけれど。妹は何食わぬ顔でお昼寝続行中。ちょっと鼻を摘まんでやろうかと思ったが、余計なことをして、またなんか夢に出たらいやなのでしばらく自重しようと思う。俺えらい。
「というわけで、暇なのでなんか面白いことやってコーラル」
『いきなりの無茶ぶりッ!?』
「あ、なんかゲームしたくなってきた」
『ますたーって、本当に自由人ですよね…』
俺の通知表の所見には、必ずマイペースとは書かれていたな。
******
「いくぜ! 白き大地に黒き稲妻舞い降りる!」
『くッ!? 我が白き大地が漆黒に染まっていくだと!』
「みんな、みんな染まってしまえば良いんだ……!」
『まだだ、まだ終わらんよ!』
「ふふっ……もはやあなたは、俺の掌で踊るのみ。さぁ、駒を進めようではないか!」
『あいにくだが僕の駒はただの駒じゃない…! 盤上の計算通りに倒せると思ったら大きな間違いだと教えてあげましょう!!』
『……もういいですか。左から3列目。下から3つ目で』
「えー、せっかくノッてきたのに。はいはい」
しぶしぶコーラルが言った場所に打っていく。まぁ、なんだかんだでノッてくれたからいいか。最近はようやくコーラルも、ある程度ネタを仕込ませることができるようになった。デバイスってすごいよな。記憶メモリー半端ない。今度フ○ーザ様のお言葉でも仕込んでみるか。
『ますたーがデバイスをどうしたいのかわからない』
「ネタ貯蔵器」
『ぶっちゃけた!?』
おっと、口滑らせた。
「まぁまぁ、気にしない気にしない。とりあえずここにパチンッと」
『目覚ましにネタ貯蔵器なデバイスって…。右から4列目。下から3つ目』
なぬっ、そうくるか。俺は腕組して盤上とにらめっこする。なかなかいい勝負だ。
コーラルのテンションはさておき、現在俺たちはオセロ勝負をしている。妹は隣で未だお休み中。時々妹からむにゃむにゃとかわいらしい寝言が聞こえてくる。ほっぺを指で押してみたら、ぽひゅー、っと空気が抜ける音がした。面白かった。
『……あのますたー。今更ですけど、なんでデバイスの僕がオセロしているのですか?』
「え? デバイスでもオセロできるだろ。ほい、ここもーらい」
『それはまぁ、ますたーが代わりに動かしてくれたら、僕はしゃべるだけですし。あ、右端で上から4つ目です』
「うわっ、そうきたか。じゃあいいじゃん。気にすんな。ほれ」
『……盗撮したり、オセロしたり。デバイスとして自信なくなってくるのですけど』
俺は助かるからいいんだけどな。話し相手にも、遊び相手にも困らないし。
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