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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第二十四話 海の上の激闘 ★
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悔しそうに、だがしっかりと答えるリンディ提督。
提督である前に母親である彼女にとっては子供があのような死地にいることはつらいのだろう。
もっとも俺達が従う義理はない。
「では我々はこれよりしばし別行動をとります」
「なっ!! それはどういう事だ!」
「契約時に伝えたはずだ。ジュエルシード以上に優先すべき相手がいると。
それにアレだけの魔力が暴走していたら海鳴の霊脈に影響を与えかねない。
魔術師として、管理者としてそれは見逃せないのでね」
踵を返し、転送ポートに向かう。
「だがどうやって行く気だ? 転送ポートは使わせないぞ」
「ユーノ、転送ポートは操作できるか?」
「うん。大丈夫」
クロノの言葉は聞きながし、ユーノはしっかりと俺の質問に頷いた。
そして、呆然としているなのはと向かい合う。
「……いいのかな?」
「フェイトにとってもなのはの力が必要だ。
それとも、なのはは行きたくないか?」
「ううん。行きたい!」
なのはの言葉に頷き、共に転送ポートに乗り込む。
「待て!!」
「ユーノ!」
「うん!」
光に包まれて、俺となのははあの黒雲のさらに上に転送された。
side リンディ
案の定というかやっぱり動いたわね。
士郎君は
「クロノ、準備だけはしておきなさい」
クロノ、私の息子に向かって感情を抑えて命令する。
ここでの準備は士郎君達が失敗した時のジュエルシードの封印とフェイトさんの捕縛の事を意味する。
「士郎達はいいのですか?」
「契約違反ではないし、ジュエルシードを封印しないと海鳴に被害が出るのは事実よ。
なら海鳴を領地とする士郎君が動かないはずがないわ」
まだブリッジにいたユーノ君が少し驚いた表情をしたけど静かに頭を下げた。
そして、ユーノさん自身も転送の準備をして海上に向かった。
「ふう」
士郎君達を咎めることなく、さらにユーノ君の転送まで止める事をしなかった。
だけどこれでいい。
契約違反ではないとの言葉もただの誤魔化しにすぎない。
士郎君も口では海鳴の事を言っていたけど本音ではフェイトさんが心配なだけ。
だけど私は動く事は出来ない。
だからせめて彼の事を信じましょう。
side 士郎
まったくユーノの奴、転送しろとは言ったがこんな上空とは聞いてないぞ。
いや、ジュエルシードが発動し魔力が満ちたあそこには転位自体が難しいと考えるべきか。
それにしたってなのはまだしも俺は空を飛べない事を忘れてないだろうな。
まあ、手段はあるんだが
「なのは、行けるな?」
「うん。行くよ、レイジングハート!」
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