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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第二十三話 考察
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戦を思い返して何かおかしいところはない?」
「おかしいところですか?」
「そう、よく考えてみて」
艦長の言葉に模擬戦を思い返す。
杖を構えた僕に対し、無手で構えない士郎。
「来ないのか? それとも私から行こうか?」
「ふん。来い!」
いやらしい笑みを浮かべ挑発してくる士郎の誘いには乗らず出方を待つと士郎は外套から鞘に入った剣をとりだして見せる。
そして、予備動作もなしに一気に踏み込んできた。
鞘から剣を抜いてからくると思った僕は反応が一歩遅れるが防ぎきる。
そこからも僕の予想を裏切っていた。
剣を引いた次に来た攻撃は鞘による打撃。
そこから剣、鞘と来てしまいには蹴りだ。
今のミッドではあまり見ない古典的な技術ではあるが、士郎の事を剣士かと聞かれれば正直首を傾げる。
さらに飛んで魔力弾を放てばかわして突っ込んでくるかと思えば、剣を捨て壁や天井を走るという非常識ぶり。
それに魔力弾を平然と掠めるようにかわし、放つ細身の剣。
恐らく剣の投擲も手加減をしていたのだろう。
軌道は直線ではなく曲線を描いていた。
だが曲線の軌道を描いていても、本気ではないとはいえかなりの速度であるスティンガースナイプを捉えていた。
さらに僕に放たれたものも確実に僕を捉えており、かわすなり防御するなりする必要があったのも事実。
さらに死角からのスティンガースナイプにも反応していた。
非常識な岩の剣を平然と振り、こちらへ投げ、それをかわし反撃しようとしてもまるで予定調和のように構えていた。
「予定調和?」
そうだ。
まるでそうするのがわかっていたかのように足元には弾いた剣があった。
僕の行動を予測したかのような動き。
それに僕の魔力弾などを冷静に捉えて当然のようにギリギリでかわすなど普通は出来ない。
できるとすれば過去の経験を伴うという事だが。
「クロノ?」
「今気がつきましたが、ひとつ大きくおかしなところが」
僕の言葉に興味深そうに耳を傾ける艦長とエイミィ
「九歳という年齢の割に経験が多く思えます。
模擬戦の時も僕の動きを読んでいました」
「ん? それってクロノ君よりも経験が上ってこと?」
「可能性としてですが……」
だがそうなると明らかにおかしい。
魔導師としての訓練を開始した時から含めれば僕の経験は士郎やなのはの年齢と同じになる。
仮に士郎が僕が訓練を開始した年と同じ年の時に修練を積んだとしても四年。
その四年で士郎と同じ事が出来るかといえば絶対に出来ないと答える。
なら修練ではないとすれば?
九歳の子供が模擬戦で僕の動きを読めるぐらいの実戦経験がある?
それこそまさかだろう。
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