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Fate/magic girl−錬鉄の弓兵と魔法少女−
無印編
第二十二話 模擬戦
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つまりは逃げるのは下のみ。
体を低くして斧剣をかわしながら、踏み込み杖の柄で突いて来る。
そして、その流れは俺の想定通り。
俺の足元には弾かれた黒鍵が落ちており、それを右足で蹴りあげる。
黒鍵の刃がクロノのデバイスとぶつかり、突きを阻み、隙をさらすクロノ。
本来ならこのまま蹴りあげた足で黒鍵の柄を蹴り、刃を相手に叩き込むがそれでは殺しかねない。
そこで蹴りあげた足を踏み込みに使い、大きく振りかぶった左の拳で柄を殴り、黒鍵を叩き込む。
クロノの実力なら不完全ながらでも致命傷は避けることができる時間。
「がっ!!」
しかし所詮は不完全。
シールドを張る暇はなく、デバイスで黒鍵を受け止めるしかできず、吹き飛ばされ床を滑り、壁に叩きつけられるクロノ。
そして、俺は黒鍵を殴ると同時に動き出している。
「くっ」
壁に叩きつけられ顔を歪めながら顔を上げるが俺はいない。
「まだやるかね?」
俺は殴った黒鍵をそのまま空中で拾い、クロノの横に立ち、首に突き付けている。
「……いや、僕の負けだ」
クロノは杖から手を離して上げて見せた。
side リンディ
底が見えない実力。
この模擬戦を見て一言で士郎君の実力を評価する一番ふさわしい言葉だと思う。
ミッド式の魔導師のためどうしても中距離が主力になるクロノだけど、近接戦闘が弱いわけじゃない。
いや、執務官の中でもかなりの実力だと思っている。
そのクロノでさえ防ぐのが精一杯の使い手。
さらに空を飛べないのを壁や天井を駆けることで補う身体能力。
極めつけはあの巨大な岩の塊から削り出した様な剣だ。
それに
「エイミィ、士郎君の物質転送の魔法の術式は見えた?」
「だめですね。全部外套から取り出すみたいにしてますし、外套自体が何らかの阻害能力があるのか外部からは何も」
模擬戦の中でも自分の手を明かさないように戦う徹底ぶり。
恐らく士郎君の本当の実力の半分も見せてはいないでしょうね。
それにあの巨大な剣
「魔力を帯びているからといってシールドを破るなんてどんな代物なのかしらね」
「そうですよね。
しかも纏ってる魔力自体はそれほど高くないので力任せに突き破ったようなものですし。
う〜ん、アレ自体にシールド破壊の能力でもあるのかな?」
エイミィもわからないことだらけで頭を抱えてしまっている。
それにしてもシールドを力づくで破る一撃なんて考えたくもないし、受けるなんて論外。
もちろんクロノも全力というわけではないのだけど、少なくとも一対一での白兵戦では勝つのは無理でしょうね。
それに士郎君にはジュエルシードを破壊した槍などもある。
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