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自由気ままにリリカル記
十四話〜あれ? 縛っちゃうの?〜 3月26日修正
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ってもこの程度の実力しかないんだ。

俺をバインドで縛ると、金髪幼女はすぐにリニスを庇うように俺へと鎌の形をしたデバイスを向ける。

「フェイト……?」
「安心して! 私がリニスを守るから!」
「こいつ……! なんて血の匂いだよ! 鼻が曲がっちまいそうだ!!」

あんたら少し落ち着けよ。
バインドから流れる心地よいビリビリを堪能しながら目の前で繰り広げられる会話に心の中でツッコミをする。
記憶を辿ってみれば、フェイト・テスタロッサは確か電気変換資質を兼ね備えていたはず。だから、魔法がビリビリとしているのも必然だと言えるだろう。
だが、俺にとっては電気なんぞ、体を活性化させるものでしかないわけだが。
誰にも気づかれないように溜め息を吐いて、フェイト・テスタロッサと狼の使い魔のアルフに囲まれているリニスに念話を送る。

(リニス。俺がリニスのマスターだって言っていいよ)
(……いいんですか?)
(どうせ、プレシアから使い魔契約を解かれたことはもう伝えているんだろう?)
(はい)
(なら問題無いさ)


リニスに念話で説得を頼む。ぶっちゃけ下手に正体を隠して怪しまれるよりも俺の素性くらいは話した方がいくらかは不審感が和らぐかもしれない。
……いや、まあ黒装束に覆面なんて不審者みたいな恰好をしている時点で安心なんて出来るわけがないわけなんだが。


外行き用のバリアジャケットで行けば良かっただろうか?


「フェイト! よく私の言葉を聞いてください!」
「何? 今は目の前の敵に集中するよ。バルディッシュ。いくよ」
『yes,sir』
「リニスをよくも襲ったね! 覚悟っ!!」
「その人は私の現在のマスターです!」


リニスが叫んだ瞬間、バルディッシュと呼ばれるデバイスが俺の胴体に当たる寸前で止まる。

……いや、ちょっと当たった。ピリっとしたから間違いない。

寸止めに失敗するとは……それほど俺を殺る気だったという気迫が伝わって来る。
俺どんだけ不審者に見えてたんだよ。少しへこむぞ。


「………え?」

リニスの方に唖然とした顔を向ける金髪少女。しかし鎌は俺の腹に少し当たったまま。
少し動いたことで俺の腹にチクリと少し深く刺さる。ビリビリにちょっとした痛みが追加される。

苦笑しながらも頷くリニス。

こちらに再度向く金髪少女。その顔は驚愕一色に彩られている。

事前に左腕のバインドは手袋を一旦魔力を流すことを止めて外し、続けて左腕を再構築。その状態でサムズアップする。

癪に触ったのか金髪少女は、むっと口をへの字に曲げて、俺の腹にデバイスを更に押し付けてくる。
ピリピリ感が腹部に響き渡り、更に腹部に何かが突き刺さるような違和感が体の中を駆け回る。この程度
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