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人狼と雷狼竜
不器用な言葉
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、夏空と神無に肩越しに振り向き――――
「お先に」
 いつもの挑発的な笑顔で言って農場を後にした。
「……」
「……」
 夏空と神無は呆然とそれを見ていたが、お互いに顔を見合わせると――――――
「待ってぇええ!」
「お待ち下さいぃぃぃ!」
 と、脱兎の如く駆け出した。
 そんなこんなで二人が見えなくなった後、畑を耕していた初老の男が作業の手を休めて(くわ)の柄で肩を叩きつつ―――――
「若いねえ」
 そう、しみじみと呟いた。
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