隠された真実
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の様子が可笑しい事に気付き、大人しく携帯電話を手に取り、何処かに電話をかけ始めた。
電話は直ぐに通じたようで、少年は誰かと話しているようだ。
少年が誰かと先程の話に付いて話している最中に神堂は火織の方に体を向ける。
「火織。ステイルを今すぐ呼んできて欲しい」
「…分かりました」
火織は火織の方で何かを察しているようで、神堂の言葉に素直に従い、その場を後にした。
一方、誰かと話している最中の少年だが、段々とその様子が可笑しくなってくる。
神堂はその様子を落ち着かない心境で眺めながらも、通話が終わるのを大人しく待ち、通話が終わった所で少年に話しかけた。
「…どうなんだ?」
神堂はそう問いかけるが、少年はすぐに答えようとしない。下をうつむき、何やら震えているのだ。
どうしたんだ?と神堂は疑問に思い、少年に近寄り、肩を叩こうとしたが、その瞬間、少年は突然体を逸らし、笑い声を上げた。
「ハハハハハハ!やっぱりそうだ!やっぱりそうなんだ!…そりゃそうだよな。使い方次第で世界を捻じ曲げるなんて危険な10万3000冊が野放しにされる筈がないよなぁ…。おい、お前!ちょっと確認したい事があるからこっちに来てくれ!」
あまりに突然の展開に神堂はなにがなんだが分からないが、今は少年の指示に従う事にする。
通話が終わった携帯電話を自分のポケットに入れた少年はインデックスが寝ている布団のそばに腰を下ろし、インデックスの口を無造作に開いた。
それを見た神堂は当然少年の行動を止めさせようと手を動かすが、その手を逆に少年に掴まれてしまった。
「あったぞ」
何が?
思わずそう返しそうになる神堂だが、どうにか思いとどまり、少年の視線の先にあるものに神堂も視線をゆっくりとずらしてゆく。
そして、神堂の表情が大きく歪む。それは驚き、怒り、悲しみ、色んな感情が織り交ざったような複雑な表情だった。
(ローラ・スチュアート…!貴様は…!!)
神堂の視界に映ったのはたった一文字のルーン。
只それだけがインデックスの口内に刻まれていた。
しかし、それは同時にインデックスの脳に何らかの細工がされていた事につながる。先程少年が言っていた一年分の記憶容量。そして神堂が今見ている魔術文字のルーン。これから考えられる事は一つ。
ネセサリウス側がインデックスに細工を施していたのだ。反逆を起こさないように、何時でも監視出来るように、インデックスの首に首輪を付けていたのだ。そして神堂達はそれに利用された。騙され続けていたのだ。
それを理解してしまった神堂は怒りに震える。
だが、今は怒りに我を忘れてしまっていい時ではない。目の前にいるインデ
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