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FAIRYTAIL-ダークブリングの力を操りし者-
第一九話 試合×中止×勝負
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がそこは気づかぬフリをしてやるのも男の甲斐性ってものだろう。やれやれと思いながら何時ものクセで胸元から煙草を取り出そうとしてやめた。今は口寂しいわけじゃないからな……。
いつの間にかミラが俺の腕を組んでおり、少ししな垂れかかりながら歩き出す。ミラの胸の感触と髪のシャンプーの香りに意識が持っていかれる。慣れないもんだな。
ギルドの扉を開くと外にはギルドメンバーや何事かと集まってきた野次馬達で盛り上がっていた。
懐かしい。俺がギルドに初めて来たときもこんな感じだったな。まだ幼かった頃のグレイとラクサスと勝負したものだ。少し遠くにいるマカオを見ると時が経つのは早いなと感じる……老けたな。そんな昔の思い出にしみじみと浸っていると背後から声を掛けられた。
「腕なんか組んじゃって、ご両人とも見せつけてくれるねぇ」
「あら、カナだってこの間ルシアとデートしてたじゃない。これくらい良いでしょ?」
「な、何でそのことをミラが知ってるのよっ!? ……ルシアあんた」
「言ってねぇよ」
そこにはカナがジュエルの詰まった箱の前に胡座をかいて座っていた。どうやら今回の配当担当者はカナのようだ。俺たちと話ながらも続々と賭け金を握り締めたギルドメンバー達を捌いている。昔からやっているだけあって手馴れてやがる。
「ルシアとミラは賭けないの?」
「私は遠慮しとくわ。そういうの苦手だし」
「俺も今回はパスだ。別に金には困ってねぇしな」
「あっそ。ならそこに突っ立ってないで早く場所確保しに行きな。並んでる奴らの邪魔にもなるしね」
「ん、またな…………あぁそうだ。次のデートはいきなり酒場じゃなくて違う所にしとけよ?」
「うっさい! 嫌ならルシアもデートプラン考えろ」
そういうのは苦手だと一言告げて、その場を後にする。
カナに言われた通り場所を見通しの良い場所を確保しなければならないが、すでに良いところは埋まっている。さて、どうするかと考えているとエルフマンがこちらに手を振っているのが見えた。どうやらすでにミラが手を打っておいたようだ。
そこに辿りついてからすぐにルーシィーが凄い勢いでやってきた。どうやらエルザとナツが試合することに対して思うところがあるらしい。その後すぐにグレイもやってきて、何やら盛り上げっている。
「あんたとナツとエルザが妖精の尻尾のトップ3でしょ?」
「はぁ? くだんねぇ。誰がそんな事言ったんだよ」
ルーシィとグレイのやり取りを聞いてミラが俺の腕に顔を埋めてショックを受けていた。どうやらミラが言ったみたいだ。そんなミラにグレイがあたふたしならがもチラチラと俺の顔色を伺っている……別にそんなことで怒らねぇよ。
片やグレイの側で顎が外れている程驚愕し
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