第七十八話
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に降ろしてもらい、用事があるという護堂とは別行動をとる。当然甘粕とも一時別行動になってしまうのだが、何か裏社会関連らしく、ついていく事は憚られたユカリ達は適当にバスを乗り継ぎ、物産展やお土産や等を回っていた。
「む?」
ご当地ソフトを頬張んでいたアテナが突然虚空をみやる。
「ん?アテナ、何かあったの?」
アテナの視線の先には日光山があった。
アテナの視線を追ってユカリ、アオ達も視線を向けると、その頂上の真上に巨大な蛇が突如として現れる。
「うわー…」
「でかい蛇だね」
「龍と呼ぶべきでしょうか?」
呆れるアオにソラとシリカが言葉を継いだ。
「何々?また厄介ごと?」
「みたいだよ、なのは」
なのはの疑問に肯定したフェイト。
「神様関連…よね?アテナ」
と、ユカリはアテナに確認する。
「あれは女神の成れの果てよな」
「女神なの?大きな蛇だけど」
「太古の昔、神の世界を支配していたのは女神であった。それに反抗を起こした男神によって女神はその地位を奪われる。さらに神話は書き換えられ、その姿を竜へと追い落とされた女神達は悪しき竜として英雄に討たれる。そうして転生したのが神祖と言われる魔女達だ。その魔女がその不死性を捨て、竜蛇の姿に一時のみ戻れると言う」
その説明で皆なるほどと納得しる。
「しかし…傷ついておるな。これは今さっき出来たという訳ではなさそうよな」
見れば所々傷つき、血が流れ出している。
「どれ、少し見に行ってみるとするか」
「ちょっ!アテナ!?」
ユカリの制止も聞かず、アテナは飛び去る。まつろわぬ性が刺激されたのだろうアテナを止める事は出来なかった。
「母さんっ!」
「私達も行くわよ」
「分かった」
ユカリの答えにアオ達も頷いて返し、地面を蹴った。
四肢を強化し、屋根の上を駆け、市街地を出るとさらに速度を上げアテナを追う。
すると、眼前に浮いていた蛇の喉元に何かが食いつくように二筋の閃光が走り、その直後蛇は力なく地表へと落ちていった。
◇
「ほう、神祖を助けるか。神殺しよ」
「貴方はいずこの神でありましょう」
「妾はアテナ。まつろわぬアテナである」
「ほう。西方の蛇の女神ですか。これは好都合と言うもの」
エリカは心の中で舌打ちをする。厄介事がタイミングの悪い時にやってきたのだ。
今エリカの目の前ではエリカとリリアナによって討たれた蛇が、その姿を保てなくなり人の姿で地面に伏していて、その彼女をカンピオーネの一人、羅濠教主が治癒を施していた。
今回の騒動は、この日光の地に封印されているまつろわぬ神、『斉天大聖 孫悟空』を中
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