第百三十二話 闇の帝王
[29/29]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
た。彼等であった。
「優しいカナフ」
鷲を見て言う。
「気丈なケレン」
次に鮫を。
「無邪気なザナヴ」
最後に豹を。彼等を見て微笑んできた。
「私の可愛い下僕達。今まで寂しい想いをさせて御免なさい」
そう彼等に謝る。
「私は今マシアフとして目覚めました」
「遂にですね」
「はい」
男にも答える。
「アクラブ、貴方にも」
「何、僕のことは構いませんよ」
男はそう返す。
「私は地球の守護者」
今それを宣言した。
「幾多の剣よ、私の下へ集いなさい」
「そして」
男がそれに問う。
「そう、そして」
彼女もそれに応える。
「この星に住む者達にガンエデンの守護を」
「それこそがこの地球を守る方法」
「そうです。私はイルイ=ガンエデン」
また自身の名を言う。
「地球の守護者」
「その守護者が定めし剣とは」
男が待っているかのように問い続ける。
「私の見定めし剣ロンド=ベルよ。そして」
「そして?」
「戦士達よ、私の下へ集いなさい。全てはこの星を護るために」
それこそが彼女の心であった。
「私は貴方達の主になります」
今神が目覚めた。地球の神が。だがそれは人にとってよいことなのであろうか。それは誰も知らなかった。
第百三十二話完
2006・12・28
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ