第百三十話 淡路の戦い
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せる。
「あしゅら男爵、覚悟しなさい!」
「これで決着をつけてあげるわよ!」
そしてグールには。ジュンとひかるが向かっていた。
「ジュン、いい?」
「ええ、ひかるさん」
ジュンはひかるの言葉に頷く。
「いいわ、何時でも」
「そう。じゃあ仕掛けるわ」
「ええ」
二人も動きを合わせる。ひかるは上から、ジュンは下から仕掛ける。
「行くわよ!」
「これで!」
さやかとマリアもまた。彼女達は今動きを一つにさせていた。
さやかはダイアナンミサイルを、マリアはスペイザーのドリルで攻撃を仕掛ける。
ジュンは光子力ビーム、そしてひかるはミサイルだった。彼女達もそれで攻撃する。
一撃一撃は大したことはない。しかし今彼女達の息は完全に合っていた。
「これで!」
「終わりよ!」
攻撃を浴びせた。それはブード、グールそれぞれの急所を完璧に貫いていた。
「ぬうう!」
「おのれ!」
「勝負あったわね!」
さやかが彼等に言った。
「これでもう終わりでしょう!」
「あたし達の勝利よ!」
「う、うぬう・・・・・・」
マリアの言葉の通りであった。最早彼等のマシンは動かない。あちこちから火の手があがる。
「よくも我々を」
「だが覚えておれ」
彼等は燃え盛る司令室の中で言っていた。
「我等の仇はドクターヘルが取って下さる」
「地獄でそれを見届けるとしよう」
「ドクターヘルが」
「そうだ!」
彼等は口を揃えた。
「だからこそ我等は安心して地獄へ行ける」
「ドクターヘル、お許し下さい。ですが」
ブロッケン伯爵もあしゅら男爵も不敵に笑っていた。
「地獄で見ております」
「貴方の御活躍を」
そのまま炎に包まれる。断末魔の言葉は二人共同じであった。
「ドクターヘル万歳!」
そう叫んで爆発の中に消えた。後には何も残らなかった。
「これで最後かよ」
「そうだ」
甲児に鉄也が答えた。
「彼等のな」
「長いようで短かったな」
甲児は珍しく感慨に耽っていた。
「あいつ等との戦いは」
「そうだな。だが甲児君」
今度は大介が声をかけてきた。
「今は感慨に耽っている時ではないぞ」
「ああ、わかってるさ」
甲児もそれに応えて感慨から戻った。
「次の戦いだよな」
「そうだ。おそらく次は」
「こら!」
早速三輪から通信が入って来た。間髪入れずであった。
「うわ、本当にすぐね」
「何か見ていたんじゃないかな」
メイリンとアーサーは三輪の登場に露骨に嫌な顔を見せていた。
「さっきから呼び出しておるのに何故出て来ん!」
「申し訳わりません」
大文字がそれに応える。
「やっぱり大文字博士ってできてるわよね」
「そうよね。あたしだったらさっきので切れてるわよ」
ルナマリアとメイリンが彼等のやり取りを見て囁き
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