第百三十話 淡路の戦い
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んですね」
「それが醍醐味なのよ」
「はあ」
「彼等はあれでいいの。むしろ違うことを言う方が恐いわね」
「そうだね」
それにベッキーが頷く。
「甲児はワンパターンでないとね。面白くないね」
「言われてみれば」
「何かそっちの方がしっくりと」
「まあロンド=ベルにはそうした面々が多いけれどね」
「例えば」
ここでドクーガ艦を見る。
「ええい、叩き潰してしまえ!」
「頭に来るぞ!トランキライザーだ!」
「急襲を仕掛け勝利を掴むその戦術。まさに」
例の三人がいつもの調子で騒いでいた。
「美しい・・・・・・」
「ほらね、面白いだろ」
「そうですね」
「いつも通りなのに」
姉妹はベッキーの言葉に頷いていた。
「そういうものさ。マンネリだってね」
「そういえばあの二人も」
「あっ」
メイリンはルナマリアの言葉にはっとした。
「そうだった」
「まあいつも懲りずにやるわよ」
「全く」
シンとカガリのことである。二人の仲は相変わらずだ。
「喧嘩する程仲がいいのよ」
シモーヌは右でウィンクして二人に言う。
「そういうものよ」
「言われてみれば」
「あの二人頭の中身は同じレベルのような」
「あっ、いいところに気付いたね」
そこにユウナも入って来た。
「ユウナさん」
「僕もそう思っていたんだ。カガリとシン君はかなり似ているんだよね。何もかもが」
「そうですよね」
「あの短絡なところといい」
「うんうん」
「・・・・・・ユウナ、後で覚えてろよ」
その会話を聞いていたカガリがポツリと呟いた。
「殺してやる」
「カガリは可愛いんだよ」
ここでヒメも入って来た。
「素直じゃないから。そうやって」
「それってどういうこと?」
「よくわからないけれど」
ルナマリアとメイリンには彼女の言っていることがよく掴めなかった。
「そのままだよ」
だがヒメはまた言う。
「そのままって」
「ちょっと」
「だからカガリは可愛い女の子なんだよ」
またしても繰り返す。
「だからそうやって喧嘩するんだよ」
「そうなの」
「そうだよ、可愛い性格だから素直になれなくてシンとも喧嘩するんだよ」
「ううん」
「まあ素直じゃないのかよ」
「な、何を言っているんだあいつ」
カガリはそれを聞いてかなり動揺していた。
「私が可愛いだの素直じゃないだの」
「言われてみればそうだね」
「むっ」
ユウナが反応を示したのを見て動きを静かにさせた。
「カガリってのは素直だけれど妙に素直じゃない部分があるね」
「そういうことだよ」
それこそがヒメの言いたいことであった。笑顔になる。
「だからシンといつも喧嘩するんだ」
「そういえばシンとだけよね、喧嘩するの」
「そうね」
ミリアリアとメイリンはそれを
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