第百二十八話 ミケーネ帝国の攻勢
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ガッツポーズに鉄也が応える。見ればピグトロンもドラゴノザウルスも既に呆気なく倒されてしまっていた。他の戦闘獣達も同じであった。
「ミケーネとの前哨戦としてはいい勝利だったな」
大介も言う。彼等にとって満足のいく戦いであった。
だがあくまで彼等にとってである。そうでない者達もまたいた。
「おのれ!」
「よくもやってくれたな!」
無論あしゅら男爵とブロッケン伯爵である。彼等は歯軋りをして叫んでいた。
「ヘン!いい加減お決まりのパターンなんだよ!」
そんな彼等に対して甲児が叫ぶ。
「ちったあ違う方法考えて来いってんだ!」
「おのれ!」
「よい、二人共」
だがドクターヘルこと地獄大元帥は二人を落ち着かせた。
「ドクターヘル」
「ロンド=ベルを」
彼はロンド=ベルを見据えて言った。
「今日のところは貴様等の勝利としておこう」
「負けを認めるということか?」
「そう取ってもらっても構わぬ。だが」
彼は隼人にきっとして言い返す。
「最後に勝つのは我等だ。それを忘れるな」
「覚えておれ!」
「今度こそ貴様等を倒してくれるわ!」
最後にいつもの二人の負け惜しみが聞こえる。ミケーネとの戦いはまずはロンド=ベルのワンサイドゲームに終わったのであった。
「しっかしあいつ等もよくもまあ」
ケーンがナデシコの格納庫でぼやいていた。
「毎度毎度ギルギルカンが好きだよな」
「他に芸がねえのかもな」
タップがそれに応える。
「いや、いつものせこい罠があるじゃないか」
だがライトがそれに突っ込みを入れる。
「何かしらの」
「ああ、あれかよ」
「そっちも毎度毎度なんて慣れてきたぜ」
「全くだね」
リョーコが三人の言葉に頷く。
「よくもまああんなに芸がないことだぜ」
「ギャグ漫画の基本ですけれどね」
ヒカルが笑って言うとイズミがまたいつもの駄洒落を飛ばしてきた。
「ゲイで芸がないのは致命傷・・・・・・」
「おっ、今日はナイスだな」
サブロウタがそれに頷いていた。
「何かいいんじゃねえのかい?」
「フォーーーーーーッ・・・・・・」
「前言撤回な」
「しかしだ」
ダイゴウジが急に空気を変えてきた。
「燃える展開だ!」
「旦那はいつもじゃねえのかい?」
それにケーンが突っ込む。
「何かっていうと燃えているじゃねえか」
「違う!ベルリンからだな」
そんなケーンに対して叫ぶ。
「捉われの少女を救い出し、そして今またミケーネとの決戦!燃えるぞ!」
「確かに正念場だ」
ナガレがそれに応える。
「今の状況はな。これでミケーネとの決着をつけることになるだろう」
「遂にミケーネともですか」
ジュンがそれを聞いて言う。
「そうだ。今地球に残る最大の勢力だ」
ナガレは言う。
「それを倒せるかどうかとい
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