第百二十七話 天使の剣
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量に限界がありますな。もう少し視野が広ければさらに使えるのですが」
「真面目なのだろうな」
ジャミトフは彼をそう評した。
「それも意固地なまでにな」
「真面目であるが為に視野が狭くなると」
「もっともそうでなければ我等には来なかった。複雑なものだ」
「確かに」
「あのアズラエルという男はかなり不真面目なようだからな。我々には協力はせぬ」
「煮ても焼いても食えない男です」
彼等はアズラエルと面識がある。協力を要請して断られているのだ。
「まああの男のブーステッドマンを手に入れられただけでもよしとするか」
「あの三機のガンダムも」
「そうだ。まずは地上の戦いの行方を見るとしよう」
「ベルリンを占領できれば」
「そのまま欧州の占領を続ける」
ジャミトフはそう判断を下した。
「しかしだ」
そしてそのうえで言う。
「ベルリンで失敗したならば」
「撤退ですか」
「そうだ。北欧には大した資源も戦略価値もない」
彼は言う。
「今の我々にとってはな。そこを占領するよりはその戦力を宇宙に回したい」
「攻撃目標は」
「第一はプラントだ」
その鋭い目がさらに鋭さを増して光った。
「彼等を屈服させ次にネオ=ジオン。そして連邦だ。よいな」
「わかりました。宇宙から再び地球圏を」
「力さえあれば地球圏は再び我等のものとなる」
ジャミトフは述べる。
「そういうものだ。わかったな」
「はっ、それでは」
バスクはそれに応えて敬礼をした。
「その様に致しましょう」
「うむ」
ティターンズの上層部も活発に動いていた。宇宙での戦いもまた舞台裏で動いていたのであった。
北欧から退いたロンド=ベルはベルリンに集結していた。そこで迫り来るティターンズの主力を待ち受けていたのである。
「さてと」
ミゲルがベルリン郊外の空を警戒しながら飛んでいた。
「そろそろ来るな」
「そうだな」
それにリーが応える。
「今回は質も数も多い。注意しろよ」
「ああ、わかってる。特にあれだな」
「そうです」
カントがモニターに姿を現わしてきた。
「分析しましたがあの巨大なモビルスーツはかってない攻撃力と防御力を持っています」
「ビグザムみたいなものか?」
それにカイが問う。
「外見はあんなのだけれどよ」
「そうだな、確かに似てるな」
リュウも彼と同じ意見であった。
「その動きといいな」
「それが三機です。手強いってレベルじゃないですね」
ハヤトもそれを聞いて述べた。
「何か俺がまた突っ込まないといけないのかね」
「いえ、それには及びません」
スレッガーは冗談で言ったのだがカントの言葉は真面目であった。
「確かにあのモビルスーツは強力極まりないですが」
「ああ」
「特攻するまでには至りません。軽はずみな行動は謹ん
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