第百二十六話 明けない夜
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ブンドルもそれに賛成してきた。
「マドモアゼル=ルリの言う通りだ。ここは撤退すべきだ」
「おい、敵を前にしてかよ」
甲児がそれに反対を述べる。
「あんな奴俺だったら」
「ムッシュ=カブト。無理は禁物だ」
だがブンドルは彼に対してこう述べた。
「それはわかっていると思うが」
「無茶は承知なんだよ」
だが甲児は甲児である。こう言い返した。
「ここでやらなきゃよお」
「駄目だ、甲児君」
しかしそれは鉄也が抑えた。
「皆ダメージを受けている。ここは下がるべきだ」
「鉄也さん」
「鉄也君の言う通りだ」
大介も言ってきた。
「残念だがここは撤退しよう。いいな」
二人に言われては甲児も聞くしかなかた。止むを得なくこう言った。
「わかったよ。じゃあベルリンまでだな」
「はい。では総員撤退です」
「了解」
こうしてロンド=ベルはベルリンにまで撤退することになった。後には勝ち誇るジブリールがいた。
「どうだね、圧倒的ではないか」
彼はグラスにあるワインを手にこう述べていた。
「デストロイガンダムは」
「確かに」
ジャマイカンもそれには頷いていた。
「これでベルリンまで向かう」
「オスロを拠点としてですか」
「そうだ。全軍に伝えてくれ」
そして言う。
「市民や施設には手を出すことのないようにな」
「またですか」
「彼等を害することはない」
ジブリールはここで実業家としての考えで動いていた。
「彼等は財産だからな」
「はあ」
「わかったな」
「わかりました。それではそのように」
「そしてベルリンもな」
彼は言う。
「出来れば無傷で手に入れたい」
「あそこは上手くいきますかどうか」
「いかせたい。ベルリンは見事な街だ」
「見事な」
「そうだ。あの辺りの工業地帯も魅力がある。だからこそ」
「無傷でと」
「わかったな。ではオスロを占領した後でデンマークからドイツに入る。いいな」
「了解」
勝利を収めたティターンズはドイツに向かうことを決定した。ロンド=ベルはそれに対してすぐにベルリンにまで下がっていた。
「ドイツね」
アスカが何故か不機嫌な顔をベルリンの街に向けていた。
「まさか故郷の一つがこんなに嫌なものに見えるなんてね」
「どうしたんだ?」
ライがそれに問う。
「戦いなら慣れていると思うが」
「思い出すのよ」
その不機嫌さを維持したまま言う。
「あの変態忍者をね」
「わからないわ」
レイは後ろでそれを聞いて呟く。
「あんな凛々しい方を」
「凛々しい、ねえ」
ジュンコがそれを聞いて難しい顔をしていた。
「ちょっと違うんじゃないかな、それは」
「格好いい」
「それもちょっとね」
ジュンコはそれにも否定的だった。
「違うと思うよ」
「違うも何もあれは人
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