第百二十六話 明けない夜
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れに頷いた。すぐに後ろに下がり間合いを取ってきた。
皆それに続いて散会し巨大モビルスーツと間合いを取る。するとそこに巨大な四門の主砲による砲撃と周囲へのビームでの一斉攻撃が行われた。
「なっ!?」
「何だこの攻撃は!」
皆何とか致命傷は避けたが殆どの者がダメージを受けていた。それは戦艦にも及んでいた。
「消火班急いで!」
クサナギでも同じであった。ユウナが強張った顔で指示を出している。
「負傷者の手当ても!そう、そこは負傷者を優先させて!」
慌てた様子だが指揮はわりかしまともだった。
「何やってんの!今そっちにキサカ一佐が行くから落ち着いて!」
「またえらいのが出て来ましたね」
アズラエルはその横で前にいるその巨大モビルスーツを見据えていた。
「まさかこんな隠し玉があるとは。驚きですよ」
「驚いている暇じゃないと思いますが」
ユウナは彼にそう述べた。
「もう一撃来たらまずいですよ」
「駄目だ、ありゃ」
トッドがモニターに出て来た。
「近寄れねえ。悪いが俺でもどうしようもねえ」
「君でも無理なの?」
「ああ。ショウもバーンの旦那もだ」
「参ったね。ダンバインでも無理だなんて」
「俺が行く!」
ダイゴウジが名乗り出てきた。
「ゲキガンアタックで一撃で仕留めてやる!」
「ヤマダさん、止めて下さい」
だがそれはすぐにルリに止められた。
「何故だ!」
「あのモビルスーツはそうそう倒せるものではないようです。ここでは迂闊な行動は控えるべきです」
「大丈夫だ!このエステバリスなら!」
「そもそもフィールドの外ですよ」
「何っ!?」
それを言われて動きが止まる。
「じゃあ下手に出たら」
「そうです。無残にもエネルギー切れで踏み潰されるでしょう」
「くっ、どうしようもないのか」
「駄目だ、俺のガンダムのヴェスパーじゃ効果はない」
ハリソンが通信を入れてきた。
「シーブック達は今は手が一杯だしな」
「そうですか」
「どうするのだ?バイタルジャンプで懐に飛び込もうか」
「俺も行くぜ」
クインシィとジョナサンが名乗りをあげてきた。だがルリはそれにも首を縦には振らなかった。
「それもいいですが」
「駄目なのかよ」
「はい、今は敵のことがよくわかっていません」
彼女は言う。
「ですから」
「わかった。じゃあそれは止める」
クインシィはそれに従うことにした。
「そういうことだな」
「お願いします」
「だが。どうするんだい?ホシノ少佐」
ユウナがルリに問うてきた。
「この状態でもう一撃受けたらまずいよ」
「はい、ここは一時撤退するべきです」
ルリはそう提案してきた。
「そしてベルリンに戻りそこで態勢を整えて」
「再戦か」
「そうするしかないと思いますが」
「そうだな」
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