[8]前話 [1]次 [9]前最後最初 [2]次話は「それは杞憂に過ぎない」と言う。絶対に貴方を守ると。だから……
“Please use me”
“Please use my ability . My favorite master”
「……うん、そうだね。一人じゃなかった。これからよろしくね。レイジングハート」
p.m. 9.00 ここに新たな伝説が幕を開けた。当代、最高のマスターと最優のインテリジェントデバイス。その2つが揃った。
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「なのは、聞いた!?」
学校に着くや否や、彼女は親友のアリサに捕まった。
「昨日フェレットを預けたあの病院、隕石が落ちて全壊したらしいわよ!!」
「い、隕石って……」
「そこにいた動物、みんな……」
「そうなんだ……」
やはりと言うか、学校はその話題で持ちきりだった。
「あのフェレットも……」
「あ、それなら大丈夫だよ」
なのはは、偶々フェレットは病院を脱走していたので助かった。脱走したところで倒れていた所を、ランニングしていた恭也に助けられた事を話した。
「良かった……」
「ほんと、せっかく助けたのに死なれちゃ嫌だしね。べ、別にあのフェレットが心配をした訳じゃ無いんだからね!」
……流石、釘宮。
「にゃ、にゃはは」
(嘘はついてない嘘は。ただ、あの場になのはもいた事を言って無いのと、あのフェレットが喋ることを言って無いのと、病院の近辺の破壊に多少なのはも関わった事を言って無いだけ!)
それは……最早、詐偽のレベルだ。
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(ねえ、レイジングハート。今の内に何か出来る事は無いかな?)
授業中、なのはは念話でレイジングハートと会話している。
“Let's see ……I think “image training ”is the best way”
(イメージトレーニング?)
レイジングハート曰く、精神だけを仮想の空間に運び、そこで戦闘のシミュレーションをするとのこと。但し
(やるのは次の時間から?)
“Yes . The grade of your Japanese language is so……”
(にゃわわ!?そこから先は勘弁して!)
まぁ、彼女は典型的な理系人間なので国語の成績が大変残念な……おや、誰かきたようだ。
ともかく、彼女が受けているのは目下の悩みの国語でありそれを疎かにするわけにはいかない。幸いな事に、次は彼女の得意な――実はもう2002年における文科省の高校数学指導過程を終えている――さんすーだ。