第五十七話 自覚
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ここで美猴に背負われている黒歌が男性を引きとめた。ここで黒歌の視線が闇慈へと向く。
「死神さん。私たちと来ないかにゃ?来てくれたら色々してあげるにゃん♪」
「それは何とも魅力的な誘いだが・・・」
闇慈は傍に近寄っていた小猫を自分の元へと引き寄せた。
「俺には命に変えても守りたい、かけがえのないものがここにはある。悪いがその誘いは断らせて貰おう」
「・・・闇慈先輩」
「残念にゃ。でも何時か君を食べてあげるから覚悟しておくにゃ」
それだけを残し、カオス・ブリゲードの連中は再び、空間の中へと消えていった。この一件はここで終幕となり、森に居た人達は再び会場へと戻った。そして戻っている間、小猫は闇慈から離れる事は無かった。
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そしてその夜中。リアスたちはグレモリーの本邸に戻っていた。そして闇慈は一人自分の部屋で
ベッドに腰掛けていた。
「・・・よし。行こう」
闇慈は小猫に夜中に中庭に来て欲しいと頼まれた。闇慈は時間になり、夜中の廊下を歩いていると・・・
「アンジ・・・」
「っ!!リアス先輩」
リアスと遭遇した。
「リアス先輩。僕は・・・」
「何も言わないで良いわ。・・・小猫をよろしくね?」
リアスの瞳には闇慈に信頼を寄せているものがあった。
闇慈はコクッと頷くと中庭に急いだ。そして中庭に着くと午後のティータイムを楽しむために設けられたイスに小猫が座って待っていた。そして小猫は闇慈に気付いた。
「・・・闇慈先輩」
「遅くなってゴメンね?小猫ちゃん」
「・・・いえ。私も今来た所ですから、大丈夫です」
そう言うと二人はロングチェアーに腰掛けた。しばらく沈黙が走った後小猫が口を開く。
「・・・闇慈先輩。今日は本当にありがとうございました」
「気にしないで?『仲間』を助けるのに理由は必要ないよ」
「・・・仲間ですか」
「ん?小猫ちゃん?」
そう言うと小猫は闇慈を見ながら真剣な顔で尋ねた。
「・・・先輩にとって私はただの仲間で、ただ後輩なんですか?」
「それは・・・」
「先輩が私を助けてくれたのは!私が眷属だからですか!?」
段々小猫がヒートアップして行き、小猫の声も涙声になっていった。
「私の気持ちはどうなるんですか!?私は・・・私は!!」
「っ!!」
闇慈は小猫の涙と枯れていく声を聞いていく内に耐えられなくなり、小猫の肩を掴んだ。
「・・・あ」
そして小猫が次の言葉を発する前に小猫に優しくキスをした。小猫は目を見開いたが、すぐに閉じた。そしてゆっくりそれを離すと闇慈が続ける。
「ゴメン、小猫ちゃん。僕は君の気持ちを踏みにじる所だった
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