第五十七話 自覚
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と撃ってきた。
「イッセー!!俺が奴の気配を読んで本体を見つける!!それまで時間を稼いでくれ!!」
「分かった!ブーステッド・ギア!」
一誠の左腕に赤い篭手が出現するが、いつも鳴る筈の音声が聞こえず、宝玉も薄黒くなっていた。
「ブーステッド・ギアが動かねぇ!?」
「何だと!?」
「あらら、赤龍帝のセイクリッド・ギアは動かずじまい?でも、私は撃っちゃうにゃん♪」
黒歌の幻影の1つが、体内に留まっている毒で苦しんでいるリアスと小猫目掛けて魔力を放つ。闇慈はそれをAMCマントで素早く弾くと・・・
「くそっ!!シャドゥ・ルーラー・・・発動!!」
闇慈の視界の影を操り、無数の影で幻影を消していく。
「仕方ない。俺が相手をしているからイッセーは覚醒させることを優先しろ!!」
「面目ねえ」
そう言うと一誠はドライグと話すように篭手に集中していた。
「さてと・・・これで幻影も俺には通用しない。どうする?」
「ならとっておきを出して殺してあげるにゃ♪」
黒歌は両手を上にかざすと、二色で出来た巨大な球体が出来上がった。
「妖術と仙術をミックスさせた術にゃ♪これで死神さんもグッバイにゃ♪」
そして出来上がった球体を容赦なく闇慈に振り下ろした。昔の闇慈なら少しは慌てただろうが、今ではそんな素振りさえ見せなかった。
ピチャン・・・
闇慈は再び明鏡止水の境地に入り、そしてさらに憑依死神を発動させた。
「今は何の恐怖も感じない・・・。断ち切るまでだ!!」
闇慈は魔力を篭めたデスサイズ・ヘルでそれを一閃した。それは真っ二つになるとそのまま霧散してしまった。
「そんな!?かなりの妖力を練り込んだのよ!?」
「まだだ!!」
闇慈はデスサイズ・ヘルを消すと右手にオーラを纏い始めた。それを見た黒歌は離れようとするが・・・
「逃がさん!!」
「にゃ!?」
影を操り、黒歌の腰に巻きつけ、引きよせると・・・
「必殺必中!!ダークネス・フィスト!!」
「にゃ〜ん!!」
黒歌の鳩尾に闇の鉄拳を打ち込み、木に激突させた。そして闇慈は警戒心を持ちながら黒歌に近寄った。
「・・・威力は軽減しておいたから、命に別状はない。しかし衝撃波でしばらく身体を動かす事は出来ないぞ」
「どうして・・・殺さないにゃ?」
「小猫が悲しむ。例え貴様が小猫を捨てたとしても、小猫にとっては家族だ」
「・・・甘い死神さんにゃ」
「何とでも言え。そしてお前は小猫に負けたんだぞ」
「どう言う意味にゃ?」
闇慈は自分の右手を見ながら、黒歌に説明する。
「さっきの格闘術の基本は小猫から習った。だから貴様は小猫に負けたんだ」
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