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とある科学の対能力者
遭遇
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の店の新商品のクッキー」

それとこれもね、と蓮財はケースをオレに手渡した。
蓮財は裏では武器類を扱っているが表では喫茶店を開いていて地味に繁盛している。
そこがむかつく。
オレはクッキーを口に吹きみつつ渡されたケースからハンドガンの弾を取り出し先程スラれた銃を机の上に置きそのマガジンに弾をつめた。

「蓮財、珈琲。それとこの服洗濯しといて」

ネバネバした液体のついた上着を蓮財に手渡し、珈琲をもらい作業に戻る。
左ポケットから3つマガジンを取り出してそれにも弾をつめる。
ほどなく珈琲が届き口にあるクッキーをそれで流し込んだ。

「なぁてめぇ青髪の小学生ぐれぇの女って知ってるか?」

「知らないなぁ。そんな新人が入ったって情報も噂もないからね。それがどうしたんだい?それに小学生って……」

また哀しげな顔をする。
こいつは何かとガキが裏に関わるのを嫌うやつなのだ。
蓮財は自分の分のクッキーと紅茶を持ちオレの向かいの席に腰をおろした。

「いやぁよ、そいつオレからコレスリやがったんだよ」

「君から?コレを?」

机の上に置かれた銃を眺めつつ蓮財は紅茶を啜った。
それにつられオレも珈琲を飲み一息いれた。

「まぁ取り戻せたんだがよ。何とも自然な流れだったつーかなんつーかな気になったんだよ」

「それは僕も気になるな……よし、調べておくよ」

「無茶すんなよ」

「君に言われたくないね」

蓮財はハハハと笑い紅茶を飲むと「表にお客さんだ」と言い残し喫茶店にいってしまった。

「さぁて、オレも帰るか」

珈琲を飲み干し金を机の上に無造作に置き蓮財がかわりに用意した上着を羽織り店を後にした。




―――――

「ありえねーです」

彼女はそう呟き今朝のことを思い出していた。
彼女は唯一自由行動が取れる朝、お気に入りのオクラジュース片手に学園都市を歩いていた。
ネバネバとした喉越しと何故か感じるふんわりとした甘味に頬を緩ませた。
その時であった。
銃器をポケットに突っ込み歩くという馬鹿な男がいた。
上着を着てそれは隠れていたが見る人が見れば一瞬でわかるような格好。彼女はもしかしたら銃であれば“奴等”を殺せるのではないかと考えた。
能力の使えない場所にいる“奴等”。
銃ならば届くのではないか
そう考えた。
彼女は男から銃を奪うことにした。右手にあるオクラジュースを名残惜しいと思いつつそれを男にぶっかけた。

「アァ?」

そうドスのきいた声だった。
しかし彼女はそれに微塵の恐怖も感じてはいなかった。彼女は銃を奪うことしか頭になかった。
そして彼女は男がオクラジュースに気をとられている間にそれを奪った。
だが次の瞬間奪った銃は彼女の手にはな
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