第五十四話 境地
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とった魚を焼いて食べていた。
「ハハハハ。しかし数日見ない間に多少は良いツラになったな」
「ふざけんな!死ぬよ!俺死んじゃうよ!このドラゴンのおっさんメチャクチャ強いよ!ドラゴンの戦いを教えてくれるって言っても実力が開き過ぎてて話にならねぇぇぇぇっ!おっさん。全然手加減してくれねえんだもん!!俺、ドラゴンのおっさんに殺されちゃいますって!童貞のまま死にたくないっス!」
「イッセー。それは違うと思うよ・・・タンニーンが本気出したらすぐに消し炭だって・・・」
「なんでそんなことが言えるんだよ!?闇慈」
「この前イッセーが休んでいる間に、本気で相手をして貰ったんだけど・・・あれは死ぬかと思ったよ。火球が掠めただけで身体中の骨が折れそうな位の威力だったんだよ?」
「なんだよ・・・それ」
それを聞いた一誠はさらに顔を青くしてしまった。
「そのお陰で何度も死に掛けたけど、何だか『境地』が見えたような気がする」
そう言うと闇慈は立ち上がり、タンニーンに再び頼んだ。
「タンニーン。お願いします!!」
「では二人に危害が出ないように空で戦うとしよう」
そう言うと闇慈が死神の姿になると空に飛び立ち、タンニーンと向き合った。
「ではいくぞ!!」
そう言うとさっきとは比べ物にならない位の火球ブレスを闇慈に放った。闇慈はそれを避けるが・・・ミシミシと骨がきしむ様な音が聞こえた。
「ぐっ・・・(思い出せ・・・あの感覚を・・・『境地』を)」
闇慈は突然目を瞑った。それには一誠も驚いたようだった。
「何やってるだよ!?闇慈!?避けろ!!」
そう言っている間に闇慈の目の前には火球が迫っていた。
(僕は・・・『生きる』!!そして大切なものを・・・『守る』!!)
その瞬間、闇慈の心の中でピチャンと何かが弾けた。そしてカッと目を見開き・・・巨大な火球をデスサイズ・ヘルで一閃した。
「うおおおおおお!!!」
闇慈が振り切るとその火球は霧散してしまった。そして闇慈からは目に見える程の黒いオーラのような物を纏っていた。
「見事だ。死神よ」
「これは・・・一体?」
(ついに境地に達したか・・・闇慈よ)
ここで久しぶりにデスが闇慈に話しかける。
(デスさん。お久しぶりな気がします)
(気にするな。それよりお前は『明鏡止水の境地』に達することが出来たようだな)
(明鏡止水?)
(穢れのない清んだ心・・・それが明鏡止水。お前はこの境地に至った時は更なる力を得るぞ)
それを言うとデスは再び、引っ込んでしまった。そして闇慈は一誠の元に降りてきた。
「闇慈!!何だよそのオーラみたいなのは!?」
「これが僕の境地・・・明鏡止
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