第五十一話 将来
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のだよ。理解して欲しい。キミ逹はキミ逹が思う以上に、我々にとって宝なのだよ。だからこそ大事に、段階を踏んで成長して欲しいと思っている」
サーゼクスの言葉にサイラオーグは一応の納得をしたが、不満がありそうな顔をしていた。しかし闇慈は若手悪魔を心配するサーゼクスの言葉に感心を抱いた。
「最後にそれぞれの今後の目標を聞かせてもらえないだろうか?」
サーゼクスの問いかけにはサイラオーグは一番最初に答えた。
「俺は魔王になるのが夢です」
一番早く。そして迷い無く言い切ったサイラオーグ。その目標にお偉いさん達も感嘆の息を漏らした。
「大王家から魔王が出るとしたら前代未聞だな」
「俺が魔王になるしかないと冥界の民が感じれば、そうなるでしょう」
そしてそれに続いてリアスも今後の目標を言う。
「私はグレモリーの次期当主として生き、そしてレーティングゲームの各大会で優勝する事が近い将来の目標ですわ」
リアスの目標を初めて聞いたイッセーは、リアスに使える眷族としてリアスを支援していくことを心に刻み込んだ。闇慈も出来れば『遊撃手』としてリアス達を守っていこうと思った。そして次々と若手悪魔達が夢や将来の目標を言って行き、最後のソーナは・・・
「冥界にレーティングゲームの学校を建てる事です」
「レーティングゲームを学ぶ所ならば、既にある筈だが?」
「それは上級悪魔と一部の特権階級の悪魔のみしか行く事が許されない学校の事です。私が建てたいのは下級悪魔、転生悪魔も通える分け隔ての無い学舎です」
身分に囚われない誰もがレーティングゲームを学ぶ事の出来る学校を作る。その夢に闇慈、一誠はすばらしい夢だと感心し、匙は誇らしげにしていたが・・・
『ハハハハハハハハハッ!』
お偉いさん達の声が会場を支配し、嘲笑うかのように次々と口にし始めた。
「それは無理だ!」
「これは傑作だ!」
「なるほど!夢見る乙女と言うわけですな!」
「若いと言うのは良い!しかし、シトリー家の次期当主ともあろう者がその様な夢を語るとは。ここがデビュー前の顔合わせの場で良かったと言うものだ」
闇慈は何故ソーナの夢がここまで馬鹿にされるのか疑問を抱くと、祐斗に尋ねた。
「祐斗。どうしてあの人たちはソーナ会長の夢をあそこまで否定するの?」
「今の冥界がいくら変わりつつあるとしても、上級と下級、転生悪魔、それらの差別はまだ存在する。それが当たり前だと未だに信じている者達も多いんだ」
闇慈はその事を聞くとかつて戦ったライザーのことを思い出していた。
(あいつらライザーと同じ、身分差別を食い物にしている石頭達か・・・)
闇慈は少し身分が高いことに付け上がっているその態度に段々怒りを抱え
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