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とある星の力を使いし者
第31話
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引き当てました。
 代わりに残りの人々に外れくじを引かしてしまうことになりました。
 人々の中心に立つ人望がありましたが中心にいた人を輪の外へと追い出し、願った望みは全て叶い、日常は嬉しい誤算に溢れ、命を狙われても何故か生き残りました。」

神裂の表情が徐々に曇っていく。
麻生はその話を黙って聞いている。

「なぜ生き残ったのにも理由があります。
 私を慕ってくれる多くの人が私を庇って飛んできた弾丸の盾として、爆風を防ぐ鎧となってくれたからですよ。」

思い出すのもつらいのに神裂は話を続ける。
まるで自分の罪を懺悔するかのように。

「私はこの幸運が許せなかった。
 この幸運が周りの人たちを不幸にするのが耐えられなかった。
 私の幸運で倒れていく人たちが、最後に私に出会えた事を幸運だと言って笑みを浮かべるのを見るのが耐えきれなかった。
 だから私は全ての地位を捨て、自分の幸運や不幸に振り回されないほど強い集団、必要悪の教会(ネセサリウス)に入る事にしたのです。」

ちょうど麻生に背を向けるように話していたので、自分の過去を話し終えた神裂の顔を麻生は見る事が出来なかった。

「お前はその仲間の為に天草式十字教を出て行ったんだな。」

神裂の過去を聞いた麻生は神裂に問いかける。

「そうです。」

そう一言だけ告げる。
麻生から返ってきた答えは神裂が予想しているのとは全く別の答えだった。

「俺はお前のような境遇になった事もないから、知ったような口を聞く事は出来ない。
 だから俺が言えるのはこれだけだ。」

麻生は神裂の前に立ち神裂の目を見る。

「その生き方で、その選択で後悔はしないか?」

予想外の麻生の言葉に神裂は戸惑う。
単に慰めの言葉などを期待していたわけではない。
だが、この言葉はあまりにも予想外だった。

「どう・・いうことですか?」

「簡単な事だ。
 お前のその生き方で本当に後悔しないかと聞いているだけだ。」

「だから、どういうことなんですか!?」

周りに警官がいるかもしれないこの状況にもかかわらず神裂は声を荒げる。
幸いにも周りに警官は居なかったらしい。
麻生は少し周りを警戒して何もない事を確認すると、神裂に背を向けて結界の設置のための最後の糸を張り背を向けながら言った。

「そんなの自分で考えろ。
 前にも言った筈だ、答えは他人からもらっても意味はない。
 自分で見つける事に意味はあるんだってな。」

結界がちゃんと起動していることを確認して麻生は土御門達がいる所に戻る。
神裂もこのままじっとしている訳にもいかないのでそのまま麻生に着いて行く。
だが、頭の中は麻生の言葉がずっと繰り返されていた。
土御門達の所に戻り結界が
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