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とある星の力を使いし者
第30話
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に接近して槍を突き出す。

刺し穿つ(ゲイ)

突き出した方向はミーシャの身体ではなくその足元の地面に向かって突き出される。
普通の槍ならそんな所に突き出したところで何の意味はない、そう普通の槍なら(・・・・・・)

死棘の槍(ボルク)!!」

突如槍は方向を変えて地面ではなくミーシャの身体に向かって軌道を変化させる。
ここで刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)についてもう一度説明しよう。
槍の持つ因果逆転の呪いにより、真名開放すると「心臓に槍が命中した」という結果をつくってから「槍を放つ」という原因を作るというものだ。
これは、発動したと同時に「心臓を貫いたという結果」が成立しているため、仮に放った直後で麻生が死んだとしても、槍はひとりでに動いて相手の心臓を貫く。
つまり軌道が変化したのは麻生の技量ではなく槍自身がその軌道を変化させたのだ。
その先は心臓ではなくミーシャの右肩に向かっていた。
麻生の今の能力では因果律を操るほどの力はないが、刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)に直接干渉して「心臓を貫いたという結果」を改竄する事は出来る。
ここで麻生が予想もしていなかったことが起こる。
さっきまでミーシャの肩に向かって突き出されていた槍の軌道が、突如変化してミーシャの身体に触れる事なく横に逸れていく。

(どうなって・・・・)

麻生は気づいた。
刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)を回避するためには敏捷性ではなく、幸運の高さが必要になってくる。
つまりミーシャには刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)が自ら避けていくほどの幸運を持っている事になる。
ミーシャは手に持っているL字の釘抜き(バール)で麻生の身体を横一文字に振りぬく。

(槍自体を空間固定。)

素早く槍自体を空間固定してそれを基点に、空中に飛んでL字の釘抜き(バール)を何とかかわし、左手を突き出して唱える。

壊れた幻想(ブロークン・ファンタズム)。」

それに応えるかのように槍が爆発する。
麻生は地面に着地してミーシャの様子を窺うが、ミーシャの身体の身体を守るかのように水の盾が周りに展開されていた。
麻生は刀を創り構え、ミーシャもL字の釘抜き(バール)を持ち直し構える。
すると、二人の間に神裂が乱入してくる。

「二人とも剣を引いてください!!」

神裂の問いかけに反応したのは意外にもミーシャの方だった。

「問一。
 貴女も御使堕し(エンゼルフォール)を完成を阻止する為に動いていたのではないのか?」

「確かにそうです。
 ですが、犯人ではないかもしれない人を排除するのとはまた違います。」

神裂の言っている事が分からないのかミーシャは首を傾げている。
そこに土御門が説明する。

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