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蒼き夢の果てに
第4章 聖痕
第35話 仮面の支配人ファントム
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いと言うのは、勝つ戦いを行うのではなく、負けない戦いを繰り広げるのが基本だと俺は思っていますから、こう言う勝負になるのは当然なんですけどね。
 そう。勝てないまでも、負けなければ戦線を維持し続ける事は出来る、と言う考え方ですから。

「流石はお嬢様です。ですが、勝負は未だ始まったばかり。
 最後には、必ず私の方が勝利していると思いますよ」

 妙に自信に満ちた台詞を口にするファントム。
 その白き仮面によってくぐもって聞こえるその男声(ダンセイ)が、まるで、ここではない、何処か遠い世界から聞こえて来る呪詛のような雰囲気を纏って、俺の身体の何処かに纏わり付いた。

 ……果たして、ヤツの台詞は、根拠のない虚勢のような物なのか。
 それとも、何らかの裏付けが有った上での台詞なのか。

 確かに、未だ勝負は始まったばかり、と言う事ですか。

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