第五話 初戦闘――その後
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「助けてくれたことは、ありがとうでも……」
「でも、こいつは手に入らなかったてことか?」
そう言いながら俺はさっき逃げてくるついでに拝借してきたジュエルシードをデバイスから出す。
「何で……貴方がそれを?」
「さっき逃げてくるときにちょっと、ね。これはやるよ」
「でも……」
「口止め料とでも思っといてくれ。そもそも俺がこれを持ってても困るだけだしな」
そう言いながら半ば強引にテスタロッサにジュエルシードを渡す。
「んじゃ、また機会があったら」
公園の出口に向かって歩きながらそんな一言をかける。まぁ会わないことなんて無いと思うけどな。
テスタロッサと公園で別れて数時間後。スーパーで近所に潜む怪物、主婦たちと格闘しながら食料を確保した俺はマンションへ戻ってくる途中である。
するとマンションの手前には地面に倒れ込んでいる美少女。というかさっき公園で別れたはずのフェイト・テスタロッサが倒れこんでいた。
何か見た覚えがあると思ったら、このマンションは一期にテスタロッサ達が拠点として使っていたマンションだったのか……。
ほかっておいてもアルフ辺が回収して行きそうだが、無視していくのも寝覚めが悪いと思いとりあえずはテスタロッサを俺の部屋へ運んでおこうとする。
「って、すごい熱じゃねぇか」
こんな時期に風邪をひくのかは知らないが、魔法を使いすぎたせいでこうなったとかもあるためなんとも言えない。そもそも原作にこんなことがなかったとしても転生者がいるこの物語ではどんなイレギュラーがあるかなんて分かるもんじゃない。
とりあえずテスタロッサを担ぎ上げ、部屋へ運んでいく。
風邪かは分かんねーけどお粥でいいかな……。
病人といえばお粥という等式が出来上がっているためお粥を作ることに。何よりコストが掛からないのはいいよね。
そんなこんなでチャチャッとお粥を作り終え。
「お粥は作り終えた。鍵もオーケー。紙にも必要なことは書いたし、寝ますか」
『マスター!? 普通に寝ようとしてますけど、お客さんまだいますからね!? 病人っぽいし、勝手に寝ないでくださいよ?』
そんなセレネの言葉もお構いなしに寝始める俺。そもそも起きた瞬間に殆ど知らない奴の部屋にいてずっとそいつが見てるってホラーだろ?
だから寝てたほうがいいんだよ。
『色々考えているようですけど、結論としては寝たいだけでしょ!?』
いい具合にセレネに核心を突かれたところで俺の意識は睡魔によってブラックアウトさせられた……。
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