暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第12話 帰る場所
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た。
まず最初に、現状を確認する事にしました。私が寝かされていた部屋は、やたらと立派な作りをしています。恐らくですが、かなり高位貴族の館と思われます。そして近くのテーブルの上に、私の杖が置いてあります。
状況から見て味方。……ヴァリエール公爵の館と見て良さそうですね。部屋が薄暗いのは、今が夜だからの様です。
次に身体の状態です。外傷は特に見当たりませんでした。軽く動かしただけで、身体がバキバキ音を立てました。寝たままで、結構な時間が経っていた様です。軽く柔軟をして、全身の筋肉と関節を柔らかくします。身体に違和感は、特に認められませんでした。
身体を触ってみましたが、火傷の痕は残っていない様です。ただし髪型は、坊主になっていました。流石に秘薬や水魔法でも、髪までは元に戻せなかったのでしょう。
(残ってる髪は、1mm位でしょうか? 伸ばすのに、時間がかかりますね……泣きたいです)
しかし、どうして誰もいないのでしょうか? ひょっとして、私の事は誰も心配してくれなかったのでしょうか? いや……ソンナハズハ……。
……それよりも、お腹が空きました。何か食べたいです。……かなり切実に。
取りあえず、このまま寝る選択肢は無いです。私は部屋の外に出る事にしました。
ベッドから抜け出し、杖を回収するとドアを開けて廊下に出ます。
(暗くて良く分かりませんが、広いですね。……でも、ライト使うと警備の人来るかもしれませんし)
廊下に出て、初めに思った事がそれでした。わざわざ騒ぎを起こす事も無いでしょう。
(モンモランシ家も広いと思いましたが、ヴァリエール家も負けていないですね)
廊下を適当に歩いてみます。しかし、人を見つける事が出来ませんでした。
(ひょっとして、今は深夜なのでしょうか?)
先程から私の耳に入ってくる音は、虫の音と犬の鳴き声だけです。
(せめて調理場で、少し食料を分けてもらいたいけど……)
「ぐぅ〜〜〜〜」
恥ずかしい事に、お腹が鳴ってしまいました。
闇雲に歩き回っても、調理場に辿り着くには時間がかかると判断し、まずこの館の造りを把握する事にしました。
目で確認するには、今は夜で暗すぎます。分かるのは外の景色から、現在地が1階である事位です。そこで、音で分かる事が無いか試してみます。
先ずは壁を適当に、コンコンと叩いてみます。風のラインに成ったなら、音には敏感になっているはずです。音の響き方で、館の造りが……分かりませんでした。ライン程度では、そこまで詳細に音を感じる事が出来ない様です。それに良く考えたら、いくら音に敏感でも比較対象が無ければ、検証の仕様が無いです。
しかし音の反響から、廊下の大凡の広さ
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