本編番外編
とある兄弟シリーズ
とある妹の危惧
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戦う事を楽しみ出していると言った方が正しいな」
「うちはの、若頭領の事?」
「知っていたか」
やっぱり、とミトは口の端を噛む。同時に今までに感じた事がない程の焦燥感が全身を浸していく。
このまま放っておく訳にはいかない――そして気付いてしまった以上、見て見ぬ振りなど出来なかった。
「……このまま、あの方が道を踏み外すのを見ていられないわ……扉間、貴方だってそうでしょう?」
「ミト、お前……」
放っておく訳にはいかない。――そう、その通りだ。
あの人の夢は、あの雨の日に誓われた私達の願いから端を発している。
毎日の様に人々を苦しめ、忍び達を翻弄しているこの戦国の世を終わらせる事。
それを成就するためにあの人は長い長い時間をかけて、何度も諦めかけてそれでも諦め切れずに頑張って、そうしてここまで辿り着いたのに。
「――……それの、邪魔立てなんかさせないわ」
小さく、本当に小さく、それこそ隣にいる扉間にさえ気付かれない様に、彼女は呟いた。
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