第28話
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格はありません。」
何かを噛み締めるように神裂は言った。
麻生は神裂がなぜそう思っているかを知っている。
だからこそ何も言わずに話を変える事にする。
「それで俺をここまで連れてきた理由なんだ?」
「貴方に頼みたいのは簡単に言えば見張りです。
そこの風呂は温泉や銭湯と同じく共用なのでしょう?」
この小さな海の家に「男湯・女湯」という区別はない。
風呂場は一つなので男が使っている時は男湯になり女が使っている時は女湯になるのだ。
そして、神裂は他の人から見ると「ステイル=マグヌス」に見えるのだ。
よって神裂が入っていると男が入っていると思い、他の男性が入ってくる可能性がある。
神裂はそれでは頼みましたよ、と言って脱衣所に入って行った。
麻生は曇りガラスの引き戸に背中を預けると通路の方から土御門が堂々と歩いてやってきた。
「そんなに堂々と歩いて良いのか?
他の奴に見つかったらひどい目に会うんじゃないのか?」
「なにバレなきゃ良いんだにゃー、これ土御門さんの基本概念でね。」
そうか、と言って視線を土御門から古い木で作られた通路に移す。
「そういえば麻生はどうやって御使堕しから逃れたんだ?」
「俺はてっきりお前が俺の能力について調べていると思ったんだが。」
「麻生の能力は学園都市が開発している能力とは違う能力だ、かといって魔術でもない。」
「それはイギリス清教として俺の能力を探る為に聞いているのか?」
麻生は視線を通路から再び土御門の方に移し質問する。
土御門は少し笑いながら答えた。
「半々ってとこだにゃー。
どちらかと言えば個人的に知りたいの方が大きいかなにゃー。」
それを聞いてどっちでも俺は構わないが、と言って土御門に教える。
「俺が持っている能力のおかげで俺の存在や身体に直接干渉してくる能力、魔術は俺の許可がなければ自動的に無効化されるようになっている。」
それを聞いた土御門はふむふむ、と麻生の能力について考えているようだ。
「一つ聞きたいんだが麻生はどうやってその力を手に入れたんだ?」
土御門の問いに麻生は答えない。
そして夜空に浮かんでいる月を見ながら答えた。
「小さい時に突然目覚めてな。
けど、何で星はこの能力を俺に与えたのか全く分からないんだ。」
麻生は独り言のように呟く。
土御門はそうか、とそう一言だけ告げた。
「んじゃ、ブルーなイベントはここまで。
こっから本題ですたい。」
突然のテンションの違いに麻生は土御門を警戒するが、とりあえず何をするか聞いてみる。
「何を考えている?」
「よくぞ聞いてくれました。
ざざん!夏のドキドキ神裂
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