第26話
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「ちょっとインデックス?
お前ナニ着てんの?」
普段の上条なら「白いシスター」と表現していただろうが、今のインデックスは足首まである薄手の長い半袖ワンピースにカーディガンを肩に引っ掛けて、おまけに頭には鍔広の大きな白い帽子。
はっきり言う、極めて活動的な彼女には圧倒的に似合わない。
「どっからそんな服手に入れてきた訳?」
上条の問いに対して何を言っているんだ?、という顔で刀夜は上条の顔を見て言った。
「当麻、母さんが自分の服を着ているのがそんなに不思議な事なのか?」
はい?、と上条は刀夜の顔を見る。
刀夜は自分の隣に立っている少女を見て間違いなく「母さん」と言った。
「え、なに?
ひょっとして父さん、アンタそいつが母さんに見えるとでも?」
「当麻、それ以外の何に見える?」
「待て、ちょっと待て、何だその身代わりの術は?
ボケるにしてもそれはない。
そこまでボケられちゃうと、どこからどうツッコんで良いのか全然分からない。」
「当麻、お前は母さんの一体どこが納得いかないと言うんだ?」
「どこがって言ったら全部だ全部!その姿形で「母さん」はありえねーだろ!!」
上条に指を指された一四歳以下の少女は自分の服を軽く摘んで少し哀しそうに言った。
「あら、あらあら、当麻さん的には母さんのセンスが許せないのね。」
「こら当麻、母さんが哀しそうな顔してるだろ。」
「そこじゃねーよテメェどっからどう見ても俺より年下だろうが!!
たとえこれが小学生の文化祭の演劇だとしても、テメェに「高校生の子を持つ母」の配役は絶対無謀!!」
「あら、あらあら、当麻さん的には母さん歳より若く見えるのかしら。」
「こら当麻、母さん嬉しそうな顔してるだろ。」
記憶のない上条が一ヶ月前に頭部損傷の大怪我という非常事態を受けて、父母が病室にやってきたとき「初めて」自分の両親と対峙した際二人が同い年と聞いて、普通に疑ってしまうくらい母、詩菜は若く見える。
だが、いくら何でも見た目一四歳以下のインデックスを使った代わり身の術に騙される上条当麻ではない。
さらに、次の瞬間に上条をさらなる混乱へと巻き込む。
上条のすぐ隣の部屋のドアががちゃりと開いたのだ。
おそらくインデックスが廊下で騒いでいる音で目が覚めたのだろう。
インデックス?と上条がそちらへ目を向けると真っ白い修道服を着た、青髪ピアスが部屋から出てきた。
身長一八〇センチに届く大男で、しかもインデックスの修道服を無理矢理に着込んでいる訳でもなく、どこで手配したのか全く同じデザインで特大サイズの修道服を新たに用意したらしい。
世界三大テノールもびっくりの野太い男ボイスは重々しく告げる。
「あふぁ、
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