暁 〜小説投稿サイト〜
ちょっと違うZEROの使い魔の世界で貴族?生活します
本編
第11話 盗賊?勘弁してください!!
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全て燃やし尽くし、全ての矢を防ぎました。今度の人数は8人程度で、メイジは居ないみたいです。しかし進行方向を、完全に塞がれてしまいました。
自然と馬車は停止し、騎兵8人で迎撃します。当然メイジ2人は、援護と周囲の警戒にあたる形になります。クレマンさんとアルノーさんは何かあった時、馬上では対処しづらいと判断したのか下馬していました。
「……妙だな」
クレマンさんが、訝しげに呟きます。クレマンさんが馬車の側に居た為、ギリギリ聞こえました。私はクレマンさんの、次の言葉を待ちます。
「この状況で、これ以上の増援が無い?」
その時アルノーさんがクレマンさんに、近づいて来ました。アルノーさんがクレマンさんにぶつかると、クレマンさんは目を大きく見開きます。
「なっ……坊主……に げ…… ガフッ」
次の瞬間クレマンさんが、血を吐きながら地面に倒れました。
(アルノーさんが、クレマンさんを刺した?)
ハッキリ言って、目の前で起きた事が信じられませんでした。そんな状態で、反射的に杖に手が伸びたのは、母上の教育の賜物と言えるでしょう。アルノーさんは、大きく一歩馬車から距離を取ります。そしてアルノーさんの口から、ルーン詠唱が……。
アルノーさんの口がルーンを紡ぎ始めたと同時に、私はかつて無いほどの集中力を発揮していました。
……時がゆっくり流れる感覚。それはマギの時、最後に見た走馬灯の感覚と似ていた。周りの事が、一気に頭の中へ流れ込んで来る。
この詠唱は……フレイム・ボール。狙いは馬車。つまり私達。
アルノーが唱えようとしている魔法と目標が解かった。
ディーネも詠唱に入っているが、これは……ウォーター・シールド。
無理だ。ドットメイジのウォーター・シールドでは、トライアングルメイジのフレイム・ボールは防げない。
母上は間に合わない。騎兵達は、こちらを気にする余裕さえ無い。アナスタシアとモンモランシーは、状況がつかめず呆然とするばかり。
ここは如何する? 答えは直ぐに出た。敵に魔法を撃たせなければ良い。それには如何すれば良い? 簡単だ……。
……コロセバイイ
そう結論した瞬間、私は馬車から飛び出していた。一瞬で殺す為の魔法を頭の中で検索する。系統魔法は、詠唱の関係でオール却下。なら、コモン・マジックだ。マジックアロー、マジックミサイル、ブレイドが検索に引っかかった。マジックアローとマジックミサイルは、確実に致命傷をあたえる事は難しい。成功率は6割前後。残念だが、4割も失敗する可能性がある。ならブレイドだ。刃を限界まで伸ばせば、確実に殺せる。
「ブレイド」
私の杖から、漆黒の刀身が現れる。私の全精神力をブレイドに叩きこみ
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