第25話
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っていく。
中に入ると目の前には三〇人くらいの男女が集まっていた。
その真ん中に立っているリーダーと思われる男の腕にはある物がついていた。
それは風紀委員がつけている腕章だった。
佐天は初春や白井の風紀委員の腕章をよく見るので見間違えることはなかった。
佐天がその男の腕章を見て驚いているの姿を見て、周りの男女が笑みを浮かべながら話し合う。
「ほら、時雨さんが腕章を隠さないからあの女の子が驚いているじゃないですか。」
風紀委員の腕章をしている男の名前は時雨と呼ばれている。
「でも此処に連れてきた奴は皆、時雨さんの腕章を見て一回は驚きますよね。」
「その驚く顔を見るのが楽しみでもあるんだけどな。」
佐天だけでなく同級生もその腕章を見て驚いている。
「どうして風紀委員の人が無能力者狩り何てしているんですか!?」
「此処にきた奴は皆同じ事を聞くから説明するのが飽きてしまったけど、まぁいいか。」
時雨という男は頭をかきながらめんどくさそうに説明をする。
「まずお前達は、この無能力者狩りがゲームのように行われていると思っているのだろうがそれは間違いだ。
これはこの学園都市の治安の為に必要なことなんだよ。」
それを聞いて唖然とする佐天だが男はその表情を見てニヤリ、とにやけながら説明を続ける。
「風紀委員の仕事をしている俺は能力者による犯罪の理由などをまとめてみた。
結果の大半は金が欲しかったなどのそういった理由だった。
そして能力者の犯罪以外にも無能力者の犯罪も数多く発生している。
俺は考えた。
この二つをどうやって解決するかをそして思いついたのがこの無能力者狩りだ。
能力者が無能力者を狩る度にそれを点数化する。
そしてその一位なった奴が俺から賞金を出すという仕組みだ。
これなら金にも困らないし能力者の憂さ晴らしにもなる。
無能力者も狩れるから無能力者による犯罪も減るといったまさに一石二鳥な訳だ。
此処に連れてきたのは路地で能力を使うと、他の人にばれてしまい騒ぎを大きくしない為だ。
まぁ、昨日は何人かの馬鹿が先走って路地で能力を使うというイレギュラーがあったが、何とかばれずにすんだからよかったのだがな。」
自分の考えた計画が完璧だと思っているのか楽しそうに話す。
そして自分の腕につけている風紀委員の腕章をトントンと指をさす。
「この計画は結構穴だらけで能力者と無能力者の判別の仕方を分からない。
いつ他の風紀委員が路地を見回り来るか分からない。
だからこそこいつが役に立った。
俺は|風紀委員《ジ
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