温泉の楽しみ方
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<マイラ>
ここはマイラ…
アレフガルドの北部に位置する、温泉で有名な観光地。
小高い木々に囲まれた森の中に、湯煙を上げて存在する村。
そんなマイラにアルル達が辿り着いたのはつい先程の事。
最も近い陸地から、歩いて2時間かけて辿り着き、リュカが最初に言った言葉が、
「温泉だ!色々やる事はあるだろうけど、今は温泉でリフレッシュしよう!」
だった…
本来なら真面目っ子カップルが、『父さん…温泉は逃げませんから、先にここに来た目的を済ませましょう』とか言うのだが、荒くれた海での船旅と、深い森の木々に阻まれ一行の疲労はピークにまで達しており、誰も反対意見を言う者は居らず速攻で宿を取り、温泉に直行したのだ。
「いや〜…温泉があるとは聞いてましたが、やっぱり気持ちいいですね!」
温泉に入るなり、一方向を見続ける父親が心配になり、意識を自分に向けさせる為に、努めて明るく話しかけるティミー。
「あの…リュカさん?…そっちに何かあるんですか?」
しかし義兄の思惑を打ち砕く様に、ウルフが期待を込めてリュカに話しかける。
「あの向こうに…」
リュカはボソッと呟き、また黙って同じ方向を見続ける。
「残念でしたねリュカ殿…この温泉は混浴じゃありませんでした!あの向こうには、女湯が存在いたしますよ。だがここは男湯…残念ですねぇ〜!」
リュカの考えている事が手に取る様に分かっているつもりの一同…
そしてラングストンが面白がる様に、リュカの呟きを引き継ぐ。
「ラング………お前は何も分かってない!」
「は?」
にやけていたラングストンの顔に、困惑の色が広がる。
「僕は混浴は好きじゃない…大抵、入ってくるのはババアだし…若い女性が入ってきても、重要箇所を必死に隠して入ってくるから、面白味に欠ける!」
「はぁ…?」
リュカの予想と反する答えに、一同困惑している。
「だが…男女別の温泉は違う!若い女性が、安心しきって入ってくるから、重要な部分を隠そうとはしていない!ナチュラルな状態の美女達の肢体を観賞出来るんだ!」
「出来ませんよ!ダメですよ!!…父さんがどんなに女湯の方を凝視しても、境の壁に阻まれて女湯は見えないんです…見てはいけないんです!」
勿論リュカの言葉に異を唱えるのは真面目っ子ティミー。
「ところがドッコイ…男湯内にある風呂桶をかき集めて、5段くらい積み上げればあの壁から向こう側を覗く事が出来る!」
「リュカさんは、温泉に入るなりあっちの方を見続けていたのは、覗く方法を考えてたからなんですね!?流石ですねぇ…尊敬しちゃうなぁ〜」
師匠の提案に即答で従い…そして尊敬するウルフ。
「ダ、ダメだよウルフ君!………それに父さん。あちらには母さんも入ってるんですよ!妻の裸だったら、言えば見せてくれ
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