第百十五話 紅に染まる海
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出撃していないのかな」
キラはふと辺りを見回した。
「できれば出て来て欲しくはないけれど」
「攻撃目標は敵母艦だ」
アスランは自分の部隊に指示を出す。
「短時間で勝負をつけるぞ」
「了解」
「わかりました」
フィリスとエルフィがそれに応える。ミゲルは自分のオレンジのジンを前に出してきていた。
「もう前にですか」
「ああ、動けるうちに動いておく」
ミゲルはジャックにそう応えた。
「できるだけいいポジションを確保しておかないとな」
「わかりました、じゃあ俺も」
「頼むぞ、ミゲル」
アスランはその動いているミゲルに対して声をかけた。
「連中はかなり手強いからな」
「ああわかった」
ミゲルはその言葉に頷く。
「あのシンと互角に渡り合ったパイロットがいるそうだな」
「・・・・・・ああ」
アスランはそれがキラのことだとわかっている。だから少し苦い声になった。
「あいつの相手は俺がする」
「いいのか?」
「構わない。その為のガンダムだしな」
「じゃあ私達は隊長のフォローを」
「任せて下さいね」
フィリスとエルフィはアスランの後ろにつく。ディアッカはそんな様子を見ていつもの軽口を叩く。
「アスランの奴リーダー風を吹かせてくれるねえ」
「ディアッカ」
そしてニコルがいつものように彼を注意する。
「彼を指揮官に指名したのはクルーゼ隊長ですよ。その指示に従わなければ軍機違反になります」
「わかってるって」
ディアッカも軽口だけでそれはわかっている。だからすんなりと終わった。
「見せてもらうぞアスラン」
イザークはアスランに顔を向けてきた。
「御前の指揮ぶりをな」
「ああ」
「じゃあザラ隊の初陣と行こうか」
ディアッカが言う。
(行くぞキラ!)
「アスラン!」
「キラ」
コウがキラに言う。
「もうわかってると思うが迷いは自分を殺すことになるぞ」
「わかっています!」
「キラ・・・・・・」
「だったらいいけれど」
サイとミリアリアはそんなキラを気にかける。フレイはそれとは別の感情を持っていた。
(守ってね、キラ)
呟きながら今度はコーディネイター達を見据える。
(あいつ等皆やっつけて)
彼女はコーディネイターへの憎しみを捨ててはいなかった。その心のまま敵を見据え続けていたのであった。
ザラ隊が前に出る。まずはディアッカが散弾砲を放つ。
「これは挨拶代わりってやつさ!」
「むっ!」
その前にはヒイロ達がいた。ガンダムの白い翼が舞う。
「やる・・・・・・だが」
ヒイロは即座に跳んだ。散弾砲の攻撃はそれであえなくかわされる。
「おいおい、相変わらず動きが速いなおい!」
「ディアッカの今の攻撃をかわしたのか」
ミゲルがそれを見て呟く。
「ロンド=ベル、やはり強いな」
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