第百十五話 紅に染まる海
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「前から思っていたけれどな」
「うん」
「あのフレイって女いるだろ」
「フレイがどうかしたの?」
「御前あの女に甘過ぎだ」
カガリは言う。
「何でああなんだ、御前は」
「だって僕が彼女を守るって決めたから」
キラはそれに返す。
「だから・・・・・・」
「御前見てたら何でも一人でしょいこもうとするな」
カガリは呆れ気味にそう述べた。
「少しは周りを頼ったらどうだ。いつも言われてるだろ」
「そうだね」
「無責任は確かに悪いし他人に迷惑をかけるのもよくない」
「カガリ、だったら」
「御前は黙ってろ!」
後ろから声をかけようとするキサラを一喝した。言いたいことはわかっているのだ。
「わかってる、だがな」
「だったら少しは」
「女はやらなくちゃいけない時があるんだ!」
「それは男の台詞だが」
「ええい五月蝿い!そもそも私はだな」
「あの、カガリ」
除け者にされそうな感じになっていたキラがあらためて声をかける。
「何だ!?」
「人に迷惑をかけるのはやっぱり」
「五月蝿い!御前まで言うか!」
「だって」
「フン、まあいい。どうせ私は御前やエイジさんとは違うからな」
「わかっていてどうして」
「だからいいだろ。御前といいユウナといい全く・・・・・・おっと」
慌てて口をつぐむ。
「どうしたの?」
「いや、何でもない」
カガリは急に静かになった。
「とにかく御前はもっともっと人を頼れ、いいな」
「うん・・・・・・」
「私が今言うのはそれだけだ、いいな」
「わかったよ、それじゃ」
「もうすぐまた戦いだからな、用意しとけよ」
「うん」
「私も出るしな」
「結局出るんだね」
「何だ!?悪いか!?」
「いや、別に」
けれど言いたいことはちゃんとあった。
「ただ、大丈夫だよね」
「・・・・・・いい加減にしないと殴るぞ」
その言葉は本気であった。
「私を信じろ、いいな」
「わ、わかったよ」
実際に拳を握り締めているのを見てはこう言うしかなかった。
「じゃあな。私も用意がある」
「じゃあカガリ今から」
「ああ行くぞキサカ」
キサカに声をかける。
「戦闘用意だ」
「わかった。では」
「よしっ」
カガリに気合が入る。彼等は彼等で戦闘準備に入った。
そしてキラも。今モルジブでの戦いがはじまろうとしていた。
モルジブに到着するとまだザフトは展開していなかった。フェイがついつい美しいマリンブルーの海と鮮やかなスカイブルーの空を見て言う。
「日光浴には最適じゃない。戦争なのが残念ね」
「日光浴ってどうやって?」
「水着に決まってるじゃない、何言ってるのよ」
ジュドーにそう返す。
「トーゼンでしょ、トーゼン!!」
「へっ!?」
「そんなのどうやって着るのよ」
シルビー
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