第百十四話 マドラスにて
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ールまで出て来た。
「荒れ狂う敵の攻撃を蝶の様に舞い、そしてかわす。それこそが」
ブンドルも出て来て薔薇をかざす。
「美しい・・・・・・」
「ということじゃ。わかったな」
「はあ」
いつもの三人の絶妙のやり取りに呆然としながらも答えた。
「では健闘を祈る」
モニターが消えた。後には唖然とするアークエンジェルの面々が残された。
「・・・・・・とにかく艦長」
その中で最初に口を開いたのはナタルであった。
「ファンネルだからといってかわせないものではありません」
「そうね」
「ゲーマルクのマザーファンネルとチルドファンネルはかなり厄介ですがやり方さえ間違えなければ」
「かわせるものだと」
「では臆することなく」
「ええ、このまま迎撃ね」
「はい」
「敵機、来ました」
ミリアリアが報告する。
「二機、キュベレイとゲーマルクが一機ずつです」
「丁度おあつらえ向きに」
「悪い、そっちで迎撃してくれ!」
リョーコから通信が入る。
「今目の前にキュベレイの編隊がいるんだ!手が離せない!」
「こっちもだ。こちらはゲーマルクだ」
ナガレからも通信が入る。
「悪いがこちらが片付くまで頼む」
「了解、では迎撃用意」
「敵、ファンネルを放ってきました!」
「艦長!」
「イーゲルシュテルン、斉射!」
それがマリューの迎撃であった。
「全部撃ち落として!」
「イーゲルシュテルンで!」
「こちらに向かって来るのならそれで!」
マリューは言う。
「出来る筈!だから!」
「わかりました、では!」
ナタルもそれに覚悟を決めた。
「イーゲルシュテルン、てーーーーーーーっ!」
あらゆる方向にイーゲルシュテルンが放たれ弾幕を作る。それで夥しい数のファンネルを撃破した。
「やったぞ!」
「まだだ!油断するな!」
ナタルは声をあげるカズイにすぐに言う。
「まだキュベレイとゲーマルク本体が残っている!艦長!」
「ええ、バリアント用意!」
「バリアント、てーーーーーーーっ!」
今度はその二機に向かってバリアントが撃たれた。連装砲がそれぞれのモビルスーツを撃ち抜いていく。
キュベレイは墜落しゲーマルクは炎に包まれた。そしてそれぞれ爆発して消えていった。
「やったわね」
「ええ」
ナタルはマリューに対して頷く。
「とりあえずの危機は去ったわ」
「はい、イーゲルシュテルンの使い方、お見事でした」
「あれ、咄嗟だったのだけれど」
マリューは少し困ったような顔をして応える。
「咄嗟だったのですか?」
「ええ。ファンネル相手だとミサイルみたいにすればいいかしらと思って」
「はあ」
「けれど上手くいったみたいね。今後もこの弾幕は使えるわね」
「そうですね」
この弾幕は以後盛んに使われることとなった。マ
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