第百十四話 マドラスにて
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「手強いぞ」
「確かソロモンで核バズーカをぶっ放した人ですよね」
カズイも彼のことは知っていた。
「それで連邦軍の艦隊が一個壊滅したって」
「私はまだその時は士官学校を卒業したてで研修を受けていたのだがな」
ナタルはそれに答える。
「話を聞いた時は我が耳を疑った。そこまでやるとは思わなかったからだ」
「やっぱり」
「同期も何人かそれで亡くなった」
「そうだったんですか」
「だから知っている。彼は手強いぞ」
「他にも来ているんですよね」
ミリアリアが問う。
「アナベル=ガトーの他にも」
「当然だ。だがネオ=ジオンは数そのものはそれ程ではない」
「らしいな」
ムウがそれに応えた。
「ただし、質がな」
「はい」
ナタルはそれに頷く。
「ティターンズと比べて手強いぞ」
「ハマーン=カーンは来ていないらしいわね」
マリューがふと尋ねてきた。
「彼女は今はアクシズにいるって聞いているけれど」
「はい、そのようです」
ナタルが答えた。
「来ているのはアナベル=ガトーの他にグレミー=トトの部隊のようです」
「グレミー=トトか」
今一つ目立たない名前であるように思えた。
「何かパッとしないって感じだな」
「そうかしら」
マリューはムウの言葉に顔を向けさせた。
「俺の主観だけれどな。やっぱりソロモンの悪夢も来ているからな」
「ですがモビルスーツは強力なものばかりです」
ナタルがそこで言う。
「キュベレイもあるようです。ですから」
「ああ、用心が必要だな。おい坊主達」
「はい」
カズイ達はムウの言葉に応えた。
「ファンネルに注意しとけよ。奴等は他にも一杯とんでもない兵器持ってるけれどな」
「ファンネルってプルちゃん達のキュベレイやクェスのヤクト=ドーガに搭載されているあれですよね」
ミリアリアがそれを聞いて言う。
「ああ、そうさ」
「けどミリィ」
ムウはそのまま応えたがマリューは少し聞くことがあった。
「何ですか?」
「彼女達なの?ファンネルっていうと」
「だってキュベレイっていえば」
「そうじゃなくて。やっぱりファンネルって言ったら」
「ギュネイさんやロザミアさんのやつでもないんですか」
「彼等もそうだけどやっぱり」
サイに応える。
「あれよ。アムロ=レイ中佐のニューガンダム」
「あれですか」
「そう、やっぱりロンド=ベルの看板エースだし。普通はそれじゃないかしら」
「あれはまた桁外れだろ」
ムウがここで突っ込みを入れてきた。
「片っ端から撃墜していくからな」
「そこがいいのよ。何て言うか颯爽としてて。頼りになるわ」
「そういえばさ」
トールが通信でカズイに囁く。
「うちの艦長も葛城三佐も何かとアムロ中佐を意識してるよな」
「声なんじゃないかな」
カ
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