第百十四話 マドラスにて
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とにより我々とティターンズに睨みを利かせるつもりのようなのだ」
「ですが今太平洋の戦力は」
シナプスが述べる。
「ミケーネとの戦いに三輪長官が日本に集結させております」
「だからこそだ」
ミスマルはそれに応える。
「今アラスカはサザーランド准将が守っているが戦力が足りない。それで君達に向かってもらいたいのだ」
「三輪長官は?」
マリューが問う。
「戦力を回してくれないのですか?」
「無駄だ」
予想されたことだがそれはすぐに否定された。
「スピットブレイクのことは彼も知っているが敵の攻撃目標はパナマだと信じて疑っていない」
「やはり」
マリューにもある程度予想されたことではあったがやはり落胆を覚えた。
「それに今はミケーネこそが重要なのだとの一点張りでな。話にもならない状況だ」
「いつものことだが」
一矢はそれを聞いて苦い顔を浮かべた。
「あのおっさんだけはどうしようもねえな」
京四郎もまた。三輪とは腐れ縁があるだけによくわかることであった。
「だからこそ君達に行ってもらいたいのだ」
それがミスマルの願いだったのだ。
「ここでアラスカを失えば今後に大きな影響が出るからな」
「わかりました。それでは」
「また頼むぞ」
「はい、それでは」
総員敬礼する。そして彼等はマドラスに旅立ったのであった。
北アフリカを出てインド洋に出る。マドラスへはすぐであった。
「へえ、ここがマドラスかあ」
ビーチャはマドラスの基地に降り立つとまずは辺りを見回した。
「インドなんだよなあ」
「そうだよなあ、ここインドなんだよな」
イーノも同じく辺りを見回していた。
「クェスはここにいたんだよね」
モンドがクェスに声をかける。
「うん、そうだよ」
「そこで修行してたんだよね」
今度はエルが彼女に問う。
「まあ修行って言うのかな。ここにいたのは事実よ」
「やっぱりカレー食べてたの?」
ルーの話題は食べ物だった。
「まあね。ここのカレーって凄い辛いけれど」
「ええっ、辛いカレー!?」
プルがそれを聞いて引いていた。
「あたし辛いカレー嫌だよお」
「甘いカレーはないのか?」
プルツーにとってもそれが気懸かりであった。二人一緒にクェスに問う。
「あることはあるけれどね」
クェスはそれに応える。
「お菓子もあるし」
「やったあ!インドのお菓子!」
「甘いんだよな、やっぱり」
「気が遠くなる程ね」
クェスの言葉は実に意味ありげなものだった。
「気の遠くなる程!?」
命がそれを聞いて眉を顰めさせる。
「それってどういうことなのかしら」
「気が遠くなる程美味しいって意味だと思うよ」
護はそう思った。
「だったら早く食べたいなあ」
「おい護、戦争に来てるってことを忘れるなよ」
ルネが護に
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