第百十三話 シンとステラ
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てって!」
「死ぬの恐いから、だから」
「ああ、わかった」
シンは少女を必死に抱き締めながら応える。
「君は死なないから」
「死なない?」
その言葉を聞いた少女の動きが止まった。
「ああ、俺が守るから。だから」
彼は言う。
「君は死なないよ。だから安心してくれ、いいね」
「うん・・・・・・」
それで少女の動きは止まった。そして二人は物陰で服を乾かしはじめた。
「まずはこれをって・・・・・・うわっ」
「どうしたの?」
毛布を手渡そうとしていたシンの前に現われたのはショーツだけの少女だった。色はライトグリーンだ。
「も、毛布・・・・・・」
「うん」
少女はこくりと頷いてそれを受け取る。
「そのままだと風邪引くからさ」
「有り難う」
そして毛布を渡す。シンはズボンは履いていた。トランクスも濡れたままだったので気持ち悪いがそれは我慢して乾かしていたのである。
「寒くない?」
「うん」
少女は毛布にくるまって答えた。背中合わせに座っている。
「温かい」
「そう、よかった」
シンはそれを聞いてとりあえずは安心した。
「救援を呼んだから。もうすぐ人が来るよ」
「人が」
「ここはもうすぐ戦争になるからね。安全な場所まで避難するといいよ」
「わかった」
少女はその言葉にこくりと頷く。
「じゃあ」
「ところでさ」
シンは別の質問をした。
「君、名前は」
「ステラ」
少女は名乗った。
「ステラ=ルーシェ」
「そうか、ステラっていうんだ」
「うん」
「そういえばさ」
シンはまたステラに尋ねる。
「僕達前に会ったことあったっけ?」
「知らない」
それに対するステラの返事は素っ気無いものであった。
「ステラ知らない」
「そうか、覚えてないかい。どうだったかな」
「貴方、名前は?」
今度はステラがシンに尋ねてきた。
「僕の名前?」
「うん。何ていうの?」
「シン」
シンはそれに応えて名乗った。
「シン!?」
「そう、シン=アスカっていうんだ。ザフトのパイロットなんだ」
「そうなの。パイロット」
ステラはそれを聞いて僅かに反応を示した。
「ステラと同じ」
「同じって!?」
この言葉にシンも気付いた。
「どういうこと!?まさか君も」
「おおい」
だがここで誰かの声がした。
「そこにいるのか、ステラ」
「アウル!?」
青い髪の男が洞窟の入り口にいた。
「こんなところで何してたんだよ」
「泳いでた」
ステラはその入り口にいる少年アウルに答えた。
「泳いでたって!?」
「うん、シンと一緒に」
「何かよくわからねえけどいいや」
とりあえずアウルは納得することにした。
「無事なんだな」
「うん」
「おいスティング」
「いたんだな、そっちに」
「ああ
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