第百九話 暗黒の支配者
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」
「誰なんでしょうねえ、一体」
「それも見極めているつもりだ」
そして踵を返した。
「その時貴様ともまた会うだろう。違う姿で」
「おやおや」
「例えイングラム=プリスケンでなくなろうともな。俺は世界を守る」
そこまで言って姿を消した。孫はその姿を見送って呟いた。
「どうやら彼にも退場してもらわないといけないようですね」
これまでに見せたことのない邪な笑みであった。何か得体の知れないものがそこにはあった。
地球圏にある暗黒ホラー軍団の本拠地は金星にあった。そこに何者かがモニターに現われ四天王に問うていた。
「四天王よ」
「ははっ」
四天王は彼に恭しく頭を垂れる。それはダリウス大帝、ゼーラの支配者であった。
「戦況はどうなっておる?」
「狙い通りオルバンは地球人の手により撃破されました」
デスモントが報告した。
「そして今はロンド=ベルという地球人共の部隊と対峙しております」
「左様か」
「はい」
「後は奴等を倒せば全ては終わりです」
続いてアシモフが述べる。
「それが済めばこの地球圏にいる全ての者は我等の兵力として利用出来ましょう」
「そして」
「はい、バルマー及び宇宙怪獣に向かう」
「そうだ、兵は幾らあっても足りぬ」
「わかっております」
「ロンド=ベルは今宇宙の基地において集結しております」
今度はキラーが言った。
「あと一歩で殲滅できます」
「全ての兵ならばか?」
「はい、次の戦いで終わらせるつもりです」
最後にダンケルが口を開いた。
「今我等が持っている全ての兵で以って」
「では期待しているぞ」
「はい」
四人はダリウスの言葉に頭を垂れた。
「お任せ下さい」
「地球を手に入れればゼーラの復興も成ったも同然」
ダリウスは最後にこう言った。
「間もなくわしも小バームへ向かう」
「はっ」
「わしの到着前にロンド=ベルの存在をこの宇宙から抹消せよ、よいな」
「御意」
そして金星から全ての兵で以ってオービットへ向かう。ロンド=ベルと雌雄を決する為に。
「ところでリュウさんよお」
「何だ?」
ラーディッシュと共にロンド=ベルに入ったリュウは同じく加わったカイに顔を向けた。
「今リガズィに乗ってるよな」
「ああ」
「それよりさ、メタスの方がいいんじゃねえか」
「セイラさんのメタスにか」
「リュウさんってどっちかっていうとサポート向きだからさ」
「それにセイラさんはああした戦闘機タイプの操縦が得意ですし」
ハヤトも言った。
「そっちの方がいいかも知れませんよ」
「俺がメタスか」
リュウはそれを聞いて考える顔になった。温厚で話のわかる彼である。別に悪い顔はしてはいなかった。
「何か合わないような気もするがな」
「機体のタイプ的にはピッタリだと思うぜ」
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