第百九話 暗黒の支配者
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はロゼに申し訳なさそうな顔をした。ロゼもそれを見ておおよその事情を悟ってしまった。
「ロゼ、悪いけれど」
「そうですか」
何時になく気落ちした顔になってしまった。
「また今度ね。急な用事が入った」
「では私も」
「来てくれるか」
「はい、艦橋ですよね。では先に」
「行ってくれるか。では私も後から行くから」
「はい」
「それまで頼むよ」
「わかりました」
ロゼは一礼してマーグの前から姿を消す。廊下に出て非常に落胆した顔になった。
「折角用意したのに。・・・・・・えっ!?」
そして自分自身のことに気付いた。
「私、どうしたのかしら」
その心の変化に気付いたのだ。
「私はあの人・・・・・・いえ彼の副官で監視役なのに」
自分の責務を思い出した。だがそれ以上のものを感じていたのだ。
「何かしら、この気持ち」
それが何なのか自分でもわかりはしない。だが。ロゼの心が大きく変わろうとしていたのは事実であった。
第百九話完
2006・8・14
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