第百九話 暗黒の支配者
[17/19]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
員ハイネルとリヒテルに対して敬礼する。そこに歓声が起こってきた。
「これは!?」
「聞こえるか、ロンド=ベルの戦士達」
メルビがモニターに姿を現わした。
「平和の到来を喜ぶ人々の声だ」
「平和を」
「今バームに平和が蘇ったのだ」
「遂に・・・・・・」
「エリカ」
一矢はエリカに言った。
「この喜びの声こそリヒテルに対して最高のはなむけになる筈だ」
「兄上の」
「バームを愛し、その未来の為に生命を懸けた男には…」
「はい、一矢」
エリカは涙ながらに頷く。
「兄のやったことは無駄ではなかったようです。いえ、私達が決して無駄にはさせません」
「エリカさん・・・・・・」
戦士達はそのエリカの強い心に打たれていた。
「はじめまして、平和解放機構の代表を務めておりますメルビと申します」
「ロンド=ベル代表、エイパー=シナプス大佐です」
二人が挨拶を交えた。
「貴方達の協力がなければ今日の勝利は有り得ませんでした。心より感謝いたします」
「いえ、メルビ代表。平和解放機構の活動からは我々地球人も多くの事こと学ばせてもらいました」
「全てはあの二人の星を越えた想いが生んだものです」
「はい」
「あの二人の若者の姿は地球とバームの未来に希望を与えてくれます」
「ですがゼーラは」
「大佐」
「どうした?」
「今セーラ星人達が地球圏に向かってきているとのことです。話し合いの為に」
「そうなのか」
「ある人に救われて。そして来たのだと」
「左様ですか」
メルビはそれを聞いて顔を穏やかなものにさせた。そのうえでまた言った。
「我々バーム星人とゼーラ星人は改めて地球連邦政府との交渉の再開を希望します」
「その言葉、我々が責任をもって政府へと伝えます」
大文字がそれ応えた。
「しかし、御存知の通り地球圏は戦いの只中にあります」
ブライトがここで言った。
「今暫くのお時間を」
「了解しました」
メルビはそれに頷く。
「我々は小バームを固定し自衛に専念します。そして平和が戻った暁には互いに手を取り合い共に平和に進むことを希望します」
「その日までしばしの辛抱をお願いします」
「はい」
「では皆オービットに戻ろう」
大文字が最後に言った。
「そして次の作戦だ」
「了解」
暗黒ホラー軍団を倒したロンド=ベルは意気揚々としてオービットに帰る。バーム人とゼーラ人はまずは小バームとその周辺に待機することとなった。彼等とも平和への道が開かれたのであった。
「よいのですか、司令」
地球から遥か遠くに離れた場所で。ロゼはヘルモーズの司令室でマーグに問うていた。
「ゼーラ人の件は」
「彼等は戦う力を失っていた、これじゃ駄目かい」
マーグはロゼにそう返した。
「だから放逐したと」
「体面的にはそれでいい
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ