第四話『SPP01』
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2人は明かりが灯っていないのか、真っ暗な場所の前に立つ。
「これがロイ博士とネレイス博士が今開発しているISだよ」
そう言い隆二はスイッチを押し明かりが灯る。スウェンは眩しさで思わず手で目を覆う。徐々に目が慣れ、前を見ると彼は驚愕した。
「これは……!?」
頭部には白と黄色の四本のアンテナに、黄色のツインアイ。装甲は基本白を基調としており、胴体のみ青い。佇むそのISの姿。スウェンはそれを知っている。
「ス、ストライク……?」
そう、GAT-X105『ストライクガンダム』が彼の前に佇んでいたのだった。彼は困惑する、何故これが此処にあるのかと。
「博士達が開発した、どんな状況にも対応できるように、何時でも装備を換装出来る『ストライカーシステム』っていうシステムの対応機、私達はSPP01と呼んでいるよ」
「……」
「スウェン君?」
スウェンはゆっくりと、まるで呼ばれているようにそれに近づく。
(何だこの感覚は……)
「ちょ! スウェン君! 勝手に触っちゃ……」
その時、スウェンがそれに触れた瞬間、光り輝いた。
「な、何が起こったんだい!?」
「ロイ博士!!」
隆二が振り向くとロイと、その隣に眼帯をつけた軍服の女性が居た。
「SPP01が起動しているのか……な、何故!?」
「そんな馬鹿な! ISは女性しか起動できないはず!」
スウェンはSPP01から離れ、光りは消える。スウェンは隆二達の下へ行く。
「スウェン……君は一体何を……?」
「いや……あれにただ触れただけだ」
「私達が触れても起動しなかったのに……何故?」
「失礼」
ロイの隣に居た女性は一歩前に出る。
「私はドイツ軍IS配備特殊部隊“シュヴァルツェ・ハーゼ”の責任者『シュハイク・オーディス』大佐だ。少年、君の名は?」
「スウェン。スウェン・カル・バヤンだ」
「ほう……スウェンか、良い目をしている……戦争を知ってる目だ」
「!?」
「君の事は覚えておこう……」
鋭い眼光でスウェンを見た後、シュハイクはロイの方を向き
「Drロイ、面白い人物に会わせてもらった。感謝している」
「え? は、はぁ……」
「これにて失礼する」
シュハイクは敬礼し、出口へと歩んでいった。
「シュヴァルツェ・ハーゼ……か」
「ス、スウェン、君の身体を診査させてもらっても構わないかな?」
「……ああ」
渋々了承したスウェンであった。
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