第百八話 遥かなる凱歌
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兵、全速力で」
「了解、それじゃあ」
八隻の戦艦はオービットに急行する。その時同時にオービットに向かう者達もいた。
「J」
白と緑の戦艦の中で紫の髪の少年が鳥の様な仮面の男に言っていた。
「奴等はオービットベースに侵入した」
「そうか、わかった」
Jと呼ばれた仮面の男はそれに頷いた。
「私とアルマは奴らを追う」
「うん」
「戒道、ここは任せるぞ!」
「わかった」
その戦艦もまたオービットへ向かう。オービットでは今原種への迎撃に追われていた。
「原種はその身体を人間サイズまで小型化させています!」
猿頭寺が報告する。いつもの何処かのどかな様子はなかった。
「その数七体!」
「そんな、オービットベースのプロテクトシェードをかいくぐって侵入するなんて!」
「牛山、驚いてる場合じゃねえ!長官、俺は迎撃部隊の指揮を執る!」
「現場は任せるぞ火麻参謀!」
大河はそれに応えて許可を出した。
「まさかロンド=ベルのいない隙を突いて複数の原種が現れるとは」
「おそらくこれが狙いだったんだろうな」
獅子王博士は兄の言葉に応えて言った。
「救援の要請はしたが時間がかかる」
「うむ」
「彼等が来るまでは僕達で持ち堪えなければ」
「ヘリオポリスからの避難民は」
「すぐに一番奥に避難させるんだ」
大河はスワンに指示を出した。
「まずは彼等の安全を最優先させる。いいな」
「ハイ!」
「レーダーに反応!」
「また敵か!」
「いえこれは」
猿頭寺が叫ぶ。
「八隻の戦艦!ロンド=ベルです!」
「そうか、間に合ってくれたか!」
「大河長官!」
「グローバル艦長!」
「今から基地に突入します!それで宜しいですな!」
「はい!是非お願いします!」
「よし!全軍突入だ!」
「よし来た!」
フォッカーが叫ぶ。
「白兵戦で原種を撃退するぞ!」
基地の中での白兵戦が幕を開けた。今その七体の原種が集まっていた。
「七体か」
それは不気味な姿をした者達だった。その中のリーダー格の男が呟いた。
「充分だ。支障などない」
それに七体のうちの一人が応えた。
「だがロンド=ベルの帰還が思ったより速かったな」
「そうだな」
「それが誤算だった」
「案ずることはない」
しかしリーダー格の男はそれでも焦ってはいなかった。
「充分過ぎる程の余裕がこちらにはある。それに奴らが揃ったならこちらにとっても手間が省ける」
「では目的の再確認を」
メンバーの一人の言葉に応えて彼等は言った。
「第一。GGGと呼ばれる組織の宇宙基地の占拠」
「第二。カインの遺産、アベルの遺せし災いの完全抹消」
「第三、ロンド=ベルの壊滅」
「よし」
そこまで聞いてリーダー格の男が頷いた。
「では行くか」
「うむ」
「さあ、いよい
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