第46話 変身、仮面ライダーBLACK
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しく養父は頭から地面に激突してしまった。
致命傷であった。もう彼は助からない。虫の息のまま、養父は光太郎脳でを掴んだ。
「父さん!」
「こ、光太郎……の、信彦を……た、頼む……」
そう一言告げた後、養父は静かに息を引き取った。光太郎は涙を流し叫んだ。最愛の父が殺された。もうあの父の優しい笑顔を見る事はない。
其処へ先ほどの蜘蛛怪人が現れる。それも一体じゃない。数は恐らく6体は居る。
「ブラックサン、キサマもこうなりたくなければ大人しくゴルゴムに戻れ! そして世紀王となるのだ!」
「黙れ! 悪魔共。俺は最早世紀王じゃない! 俺は、俺は貴様等悪魔から人間の自由を守る黒き仮面の戦士だ!」
立ち上がり、構えを取る。力強く、悲しげな構えであった。
「変、身っ!!」
光太郎が叫ぶ。腰に改造人間の証である赤い宝玉が納まったベルトが姿を現す。世紀王の証であるキングストーンを内臓したベルトだ。そのキングストーンが光太郎に力を与えその姿を黒き戦士へと変えていく。
「俺の名は…仮面ライダー…仮面ライダーBLACK!」
「おのれ、構わん! こうなれば力尽くで捕えるのだ!」
蜘蛛怪人達が一斉に襲い掛かってきた。
仮面ライダーとなった光太郎は決死の戦いに挑んだ。されど、幾ら常人を超えた力を持ったとしても、その使い方が分からなければ意味がない。
加えて、多勢に無勢、しかも相手は口から糸を吐きこちらの動きを封じ込める戦法を使ってきたのだ。
「くっ……なんて頑丈な糸なんだ!」
「諦めろブラックサン! これだけの数を相手に貴様一人でどうにかなる筈がない!」
数での有利さがクモ怪人達の中に余裕を生んだ。しかし、光太郎の目にはまだ諦めの表情は浮かんでいない。それどころか、更に怒りの炎が燃え上がってきていたのだ。
「許さない! お前達悪魔によって両親を殺された俺とはやてちゃん、そして父さんの無念を……その無念を晴らす為にも、俺は絶対に負けない!」
光太郎の中に沸々と湧き上がる感情。それは自分を改造し、その運命をネジ曲げたゴルゴム達への激しい怒りと、全世界の人類を守りたいと言う使命感であった。その心が光太郎の中に力として湧き上がってきたのだ。
そして、光太郎にはまだ心強い仲間が居た事を、この時のクモ怪人達はまだ知らない。
「来い、バトルホッパー!」
ライダーの目が赤く発光しだす。突如、空を切り裂くかの如く緑のボディ色を持ったバイクが疾走してきた。愛機バトルホッパーだ。バトルホッパーはライダーの体を絡めていた糸を断ち切りクモ怪人達を跳ね飛ばす。
「おのれ!」
クモの子を散らすとはこの事だとの如く、クモ怪人達は一斉に散らばる。それを逃がすまいとライダーはバトルホッパー
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