第46話 変身、仮面ライダーBLACK
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ったんだ! それにはやてちゃんの両親までも…」
「光太郎、分かってくれ! 今の地球の未来はもう滅びの運命しかない! 生き延びる為にはゴルゴムに従うしか道はないんだ! 私は、お前と信彦だけは世紀王となって生きていて欲しかった!」
「冗談じゃない! 父さん、僕はね…奴等に改造されてしまって人間じゃなくなったんだ。此処にある金属だって、僕が軽く握っただけで壊せてしまうんだよ。こんなの人間じゃないよ!」
目に涙を浮かべて光太郎は訴える。だが、養父は諦めたような目で淡々と語る。
「良いんだよ。これからの時代人間は奴等に選ばれた人間だけが生きられる。人類が存続するにはゴルゴムに淘汰されるしかないんだ」
「そんなの間違ってる! 人間の自由を奪って、何が存続だ! そんなの、此処の廃墟と同じだよ! 俺は嫌だ! 父さんが戦わないなら、俺が戦う! ゴルゴムから人間達の自由を守り抜いてみせる!」
「馬鹿な事を言うんじゃない! 幾らお前でも一人でゴルゴムに対抗出来る訳がないだろう! 今からでも遅くない。考え直せ光太郎!」
「お断りだ! 奴等の言いなりの王様になるなんて真っ平だ! 俺は、俺は人間として生きたい! 父さんこそ目を覚ましてくれ!」
互いに激しい言い争いになった。養父の言葉も分かる。だが、光太郎は人間として生きたかった。人間を捨てたくなかったのだ。
だが、このままではこの世界に待っているのは破滅しかないと養父は言う。その破滅の運命からせめて二人の息子だけは守りたい。儚い親心が感じられたのだ。
その時、光太郎は外に何か居る気配を感じ取った。嫌な気配だった。
とても親しみのある気配ではない。まるで、あの時自分を追って来た三人の神官と同じ不気味な気配が感じられた。
「父さん、此処は危ない! すぐに逃げて!」
そう告げた時、突如天井から何かが現れた。
それは雲の姿を模した異形であった。色合いからしてジョロウグモを連想させる不気味な姿をしている。
その異形が糸を使いターザンの如く突如として二人の目の前に姿を現す。
そして、あっと言う間に目の前に居た養父を連れ去って行った。
「こ、光太郎ぉぉぉ!」
「父さん!」
養父を追って外に出た光太郎。其処はロッジのすぐ横に立て垂れた一番高い電波塔に居た。蜘蛛の姿をした異形が養父を糸で雁字搦めにしたまま掴んでいた。その高さは実に40メートル近くはある。あの高さから落ちたら普通の人間ならば一溜まりもない。
「我等ゴルゴムを裏切った者の末路はこうなる。よく見ておけ!」
異形がそう告げた後、無情にも養父を掴んでいた手は離された。
「父さぁぁぁん!」
急ぎ光太郎が救いに向う。必死に走りその手で受け止めようと飛び出した。
だが、光太郎の努力も空
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