第46話 変身、仮面ライダーBLACK
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それは今から数日前の事であった。南光太郎と秋月信彦の二人は秘密結社ゴルゴムに拉致され、改造手術を施されたのだ。
「肉体改造は終わった。後は脳改造を行い人間の時の記憶を消し去るだけだ」
其処には以前南光太郎を追い回していた三人の異形の姿があった。どうやら改造手術も最終段階に差し掛かったようだ。其処へ背広を着た壮年の男性が飛び込んできた。
「待ってくれ! それじゃ約束が違う。息子達の記憶を奪わないでくれ!」
「秋月教授。最早この二人は貴方の子ではない。我等ゴルゴムの世紀王ブラックサンと、シャドームーンなのだ。直ちに脳改造を開始する」
真ん中に居た白面の異形から閃光がほとばしる。それが二人の額に当たると二人は苦しみもがいた。改造手術の最終段階である脳改造が行われていたのだ。
肉体改造は既に終わった。後は脳を改造し完全な世紀王へと生まれ変わらせれば全てが完了する。
「うわぁぁぁぁ! 信彦ぉぉぉぉぉ!」
「うおぉぉぉぉ! 光太郎ぉぉぉぉ!」
二人が互いの名前を呼び合う。だが、どうにもならない。その時だった。
「止めてくれぇぇぇ!」
見兼ねた男が白面の男に飛び掛った。その際に光太郎に向けていた閃光の矛先がずれ彼の拘束を解いてくれたのだ。
晴れて自由の身になれた光太郎は自分を助けてくれた男を見た。
「と、父さん!」
「光太郎、逃げるんだぁぁ! 私と信彦には構うな! 逃げてくれぇぇぇ!」
男が叫ぶ。光太郎は一瞬躊躇した。だが、今の自分ではどうする事も出来ず、信彦と父秋月教授を残し一人ゴルゴムアジトを逃げるのであった。
***
(父さん、無事だったのか)
安堵した表情を浮かべ、光太郎は携帯のスイッチを入れて耳に傾ける。
「父さん?」
【光太郎。それに出てるのは光太郎か?】
この超えは間違いなく父秋月教授の声であった。それを聞いた光太郎の顔に笑みが浮かぶ。
「何言ってるんだい父さん。当たり前だろ? それより無事で良かった。信彦は?」
【光太郎、お前に話しておきたい事がある。近くのロッジに来てくれ。一人でだ、良いな!】
「ま、待ってくれよ父さん。そんな急に…」
電話は途中で切れてしまった。とても切羽詰った声であった。
光太郎の顔が戦慄する。恐らく父は何かを伝えようとしているのだ。恐らく、何か重大な事を。
「急ごう!」
急ぎ父の元へと向った。町のはずれにある使い捨てられたロッジ。其処は既に閉鎖されており手入れも行き届いていないせいか所々で錆びた鉄の匂いや誇り臭さが鼻にきた。
「父さん、来たよ!」
ロッジ内に入った光太郎は声を発した。すると、光太郎の目の前にゆっく
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